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映画:マリグナント 狂暴な悪夢 [映画]

マリグナント.jpg


この前の「焦茶色のナイトガウン」 (光文社文庫)でようやく7月に読んだ本の感想が終わりました。
本の感想も全然かけていないのですが、映画の感想も(さらに言うとタイ・ドラマの感想も)かなりかけずにいます。
まずは、現在も上映が続いている作品の感想を書いておくことにします。
ということで、「マリグナント」

シネマトゥデイから引用します。

---- 見どころ ----
『アクアマン』などのジェームズ・ワンが製作と監督などを手掛けるホラー。殺人鬼による犯行現場を目撃するという悪夢に悩まされる主人公に、魔の手がのびる。『スカイスクレイパー』などのエリック・マクレオド、『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』などのジャドソン・スコットらが製作総指揮を担当。『アナベル 死霊館の人形』などのアナベル・ウォーリス、『アイ・ソー・ザ・ライト』などのマディー・ハッソン、ジョージ・ヤング、ミコール・ブリアナ・ホワイトらが出演する。

---- あらすじ ----
マディソンは、あるときから目の前で殺人を目撃するという悪夢を見るようになる。超人的な能力で次々と犠牲者を殺めていく漆黒の殺人鬼による夢の中の殺人事件が、ついに現実世界でも起きてしまう。人が殺されるたびに、殺人現場を疑似体験するようになったマディソンに魔の手が忍び寄る。


シネマトゥデイではホラーとなっていますが、映画のHPでは

「マリグナント 狂暴な悪夢」のジャンルを決めるのはあなた自身
これはホラーなのか、サスペンスなのか、アクションなのか、
限界に挑んでくる本作のジャンルを見極めろ。

と書かれています。
ホラーはあまり得意ではないので、それだけだと観ないのですが、この映画、Twitter でミステリ作家:阿津川辰海がおすすめしていたり、円居挽も観ていたり、と話題だったので、観ました。

面白かったですよ! というと性格を疑われてしまうかもしれませんが、面白かったです。
あまりホラー味は感じませんでした。
残虐なシーンもありますし、ちょっと現実離れしたところもあるので、ホラーということなのかもしれませんが、個人的にはミステリー味を強く感じました。

だってこれ、ミステリでよく扱われる題材なんですよ!
ちゃんと伏線も張られていますし。
(その意味では「絶対に予想できない」とか「驚愕の展開」というのは、ミステリファンからいうと言い過ぎですね。)

アクションというのは、たとえば、警察署を舞台にした戦闘シーンなどでしょうか。
敵がむちゃくちゃ早くて、強くて、すごいです。

まあ、ミステリだホラーだといったジャンル分けはあくまで便宜的なジャンル分けでしかないですから、いろんな要素が混然一体となった作品を楽しめばいいのですよね。
(個人的には、画面が暗めなのがつらいな、とは思いましたが)
確かに、人を選ぶ映画だなとは思いますが、おすすめです。



製作年:2021年
製作国:アメリカ





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焦茶色のナイトガウン:杉原爽香<47歳の冬> [日本の作家 赤川次郎]


焦茶色のナイトガウン 杉原爽香<47歳の冬> (光文社文庫)

焦茶色のナイトガウン 杉原爽香<47歳の冬> (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2020/09/09
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
ある日、爽香の元に高校の同級生・井田の娘から一本の電話が。なんと、妻殺しの容疑で井田が逮捕されたという。娘いわく、容疑を否認しているそうだが……。そして爽香は、仕事帰りに火事の現場に遭遇。のちに現場で殺人事件が発生していたと判明。被害者は国会議員の息子というが、怪しい事実が隠されているようで――!? 登場人物が読者と共に年齢を重ねる大人気シリーズ!


シリーズも第33弾です。
手違いから読めずにいた「灰色のパラダイス: 杉原爽香〈45歳の冬〉」(感想ページはこちら)を読むことができたので、これで普通のペースで読むことができます。

この「焦茶色のナイトガウン」 (光文社文庫)は、帯に
「瞳が危険な初恋--」
とありまして、あらすじには書いてありませんが、爽香の姪:瞳が活躍? します。

爽香は相変わらず次々と事件に巻き込まれていき(飛び込んでいき?)、快調にいつもながらの安定した仕上がりとなっているのですが、やはり興味の焦点は瞳ですよね。
ちょっと無理に作ったようなお話のようにも感じてしまいましたが、きちんと決着をつけるところはさすがです。
興味深いのは、瞳の状況というのは爽香が同じくらいの年ごろでも十分あり得たことでありながら、こうやって作品に取り上げられることは少なかっただろうな、と思えたことです。
33年も経てば、時代も少しずつ変わっていくということなのでしょう。
(変わったのは、時代ではなく、こちらの意識なのかもしれませんが)

気になったのはある登場人物の行く末。
シリーズを通して要所要所(?)で出てきていた人物で、非常に赤川次郎らしい設定の人物です。
ある意味、爽香の守護天使。
物騒な守護天使ですが、今回もここぞというところで登場します。
なんですが、今回は爽香たちを救うために無理をしてしまったので、ちょっと心配です。
本人にも(危険な橋を渡ったという)自覚はあるようなのですが。

次作「狐色のマフラー:杉原爽香 四十八歳の秋」 (光文社文庫)では、どうなっているでしょうか??

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