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焦茶色のナイトガウン:杉原爽香<47歳の冬> [日本の作家 赤川次郎]


焦茶色のナイトガウン 杉原爽香<47歳の冬> (光文社文庫)

焦茶色のナイトガウン 杉原爽香<47歳の冬> (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2020/09/09
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
ある日、爽香の元に高校の同級生・井田の娘から一本の電話が。なんと、妻殺しの容疑で井田が逮捕されたという。娘いわく、容疑を否認しているそうだが……。そして爽香は、仕事帰りに火事の現場に遭遇。のちに現場で殺人事件が発生していたと判明。被害者は国会議員の息子というが、怪しい事実が隠されているようで――!? 登場人物が読者と共に年齢を重ねる大人気シリーズ!


シリーズも第33弾です。
手違いから読めずにいた「灰色のパラダイス: 杉原爽香〈45歳の冬〉」(感想ページはこちら)を読むことができたので、これで普通のペースで読むことができます。

この「焦茶色のナイトガウン」 (光文社文庫)は、帯に
「瞳が危険な初恋--」
とありまして、あらすじには書いてありませんが、爽香の姪:瞳が活躍? します。

爽香は相変わらず次々と事件に巻き込まれていき(飛び込んでいき?)、快調にいつもながらの安定した仕上がりとなっているのですが、やはり興味の焦点は瞳ですよね。
ちょっと無理に作ったようなお話のようにも感じてしまいましたが、きちんと決着をつけるところはさすがです。
興味深いのは、瞳の状況というのは爽香が同じくらいの年ごろでも十分あり得たことでありながら、こうやって作品に取り上げられることは少なかっただろうな、と思えたことです。
33年も経てば、時代も少しずつ変わっていくということなのでしょう。
(変わったのは、時代ではなく、こちらの意識なのかもしれませんが)

気になったのはある登場人物の行く末。
シリーズを通して要所要所(?)で出てきていた人物で、非常に赤川次郎らしい設定の人物です。
ある意味、爽香の守護天使。
物騒な守護天使ですが、今回もここぞというところで登場します。
なんですが、今回は爽香たちを救うために無理をしてしまったので、ちょっと心配です。
本人にも(危険な橋を渡ったという)自覚はあるようなのですが。

次作「狐色のマフラー:杉原爽香 四十八歳の秋」 (光文社文庫)では、どうなっているでしょうか??

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