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かがみのもり [日本の作家 大崎梢]


かがみのもり (光文社文庫)

かがみのもり (光文社文庫)

  • 作者: 大崎 梢
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2013/09/10
  • メディア: 文庫


<カバー裏あらすじ>
中学の新米教師・片野厚介は、クラスの少年たちからとある写真を見せられる。立入禁止の神社の森に、金色(こんじき)に輝く豪華絢爛なお宮と、狛犬に似た狼像があるというのだ。森の探索を始めた厚介たちに、謎に男、怪しい白装束の集団、そしてとびきりの美少女が近づく。彼らの目的はいったい何なのか? 謎に迫る厚介たちは、やがて森の奥に哀しい物語を見つけ出す……。


読了本落穂ひろいです。
2016年5月に読んだようです。大崎梢の「かがみのもり」 (光文社文庫)

大崎梢というと、「配達あかずきん ― 成風堂書店事件メモ」 (創元推理文庫)にはじまる成風堂書店シリーズや「平台がおまちかね」 (創元推理文庫)(感想ページはこちら)にはじまる井辻くんシリーズなどの印象が強いです。それらシリーズはおなじみの登場人物に会える楽しさにあふれていますが、ミステリ味がごく薄いのが個人的には残念に思っているところ。
この「かがみのもり」はシリーズ外で、傾向としては「片耳うさぎ」 (光文社文庫)(感想ページはこちら)や「ねずみ石」 (光文社文庫)(感想ページはこちら)に近いですね。
こちらの方が好みです──少年少女が主人公というのにこちらが弱いせいもありますが。

「片耳うさぎ」「ねずみ石」と違い今度の「かがみのもり」は主人公が新米教師=大人である点が少々不安材料ではあったのですが、”新米” というのがうまく効果を発揮したようです。
この設定、物語とうまくマッチしていますよ。

あらすじは末國義己の解説にくわしく書かれているのでそちらをぜひご参照いただきたいのですが、物語は「宝物を探す」という懐かしい感じのする王道の冒険もので、中学生の笹井と勝又が非常にいい味を出しています。
怪しい人物や団体が絡んで来るのも定石どおりながら、よい。

子供向けに書かれたものだと思いますが、楽しかったですね。
またこういう傾向の作品を書いてもらいたいです。



タグ:大崎梢
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