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映画:ヴァチカンのエクソシスト [映画]

ヴァチカンのエクソシスト.jpg


映画の感想を続けます。
今日は「ヴァチカンのエクソシスト」

シネマ・トゥデイから引用します。

見どころ:カトリック教会の総本山ヴァチカンのチーフエクソシストとして、数多くの悪魔払いを行ったガブリエーレ・アモルト神父の回顧録を映画化。ローマ教皇からある少年の悪魔払いを依頼されたアモルト神父が、強大な悪魔に立ち向かう。監督は『オーヴァーロード』などのジュリアス・エイヴァリー。オスカー俳優のラッセル・クロウが主演を務め、『ドント・ブリーズ』などのダニエル・ゾヴァット、『セーラ 少女のめざめ』などのアレックス・エッソー、『続・荒野の用心棒』などのフランコ・ネロらが共演する。

あらすじ:1987年7月、サン・セバスチャン修道院。ガブリエーレ・アモルト神父(ラッセル・クロウ)はローマ教皇から依頼され、ある少年の悪魔払いに向かう。変わり果てた姿の少年が面識のない自分の過去を語る様子を見て、アモルトはこの変異が病気ではなく、悪魔の仕業だと確信する。相棒のトマース神父と共に本格的な調査を開始した彼は、やがて中世ヨーロッパで行われていた宗教裁判を巡る記録にたどり着く。


映画のHPからあらすじを引用します。
1987年7月──サン・セバスチャン修道院。
アモルト神父はローマ教皇から直接依頼を受け、憑依されたある少年の《悪魔祓い》(エクソシズム)に向かう──。変わり果てた姿。絶対に知りえないアモルト自身の過去を話す少年を見て、これは病気ではなく“悪魔”の仕業だと確信。若き相棒のトマース神父とともに本格的な調査に乗り出したアモルトは、ある古い記録に辿り着く。中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判。その修道院の地下に眠る邪悪な魂──。
全てが一つに繋がった時、ヴァチカンの命運を握る、凄惨なエクソシズムが始まる──


主演はラッセル・クロウ。
演じるアモルト神父って、当たり役ではないでしょうか。「グラディエーター」と並ぶ代表作といっていいのでは? (これとの対比でいうと、ジョン・ナッシュを演じた「ビューティフル・マインド 」はミス・キャストだったと個人的には考えています)

これ、ジャンル分けするとホラーでしょうか?
でも、実話、というから驚きです。
ちょっと藤木稟の「バチカン奇跡調査官」シリーズを思い浮かべながら見ました──奇跡と悪魔憑きではベクトルが違いますが。

最初の悪魔祓いが、ちょっとトリッキーで、かつユーモラスな解決策だったのと、メインディッシュであるサン・セバスチャン修道院での闘いの対比が強く印象に残ります。
サン・セバスチャン修道院での出来事は、ユーモラスさのかけらもありません。
アモルト神父にどんどん余裕がなくなって追いつめられていくさまが迫力。

頼りなさそうだった現地のトマース神父(演じているのはダニエル・ゾヴァットという役者さん)とのバディもののような展開になっていくところが見どころかと思いました。
どんどん成長を遂げるトマース神父に注目!

信仰というものに対する絶対的な信頼感がベースになった物語で、日本人の宗教観からすると(というふうに主語を大きくするとご批判があろうかとは思いますが)、それ(基本的には祈り)だけでそんなうまくいくかな? と思えるところはあるのですが、苦しい時の神頼みは日本人としても得意とするところですので、心の中で、うまくいってくれ、と祈るような気持ちで観ていました。
トマス・F・モンテルオーニの「聖なる血」 (扶桑社ミステリー)「破滅の使徒」 (扶桑社ミステリー)のようなとんでもない展開にならないように、と。

アモルト神父とトマース神父が探り当てたことは、それこそヴァチカン、キリスト教世界を揺るがすような重大事項だと思うのですが、わりとあっさりと扱われていて驚きました。

ところで、邦題は「ヴァチカンのエクソシスト」で、原題は「THE POPE'S EXORCIST」。
内容的にも、”ヴァチカンの” というよりは、原題通りに、"法王の"(あるいは”教皇の” )の方が良かったのでは?と思いました(映画全体として扱いは短いのですが、ヴァチカン内部での権力争い的なシーンも挿入されていますので)。



英題:THE POPE'S EXORCIST
製作年:2023年
監 督:ジュリアス・エイヴァリー
時 間:103分



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