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代診医の死 [海外の作家 ら行]

代診医の死 (論創海外ミステリ)

代診医の死 (論創海外ミステリ)

  • 作者: ジョン・ロード
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2017/07/30
  • メディア: 単行本

論創社HPの内容紹介から>
資産家の最期を看取った代診医の不可解な死。プリーストリーの鋭い推理が暴き出す真相とは……。筋金入りの本格ミステリファン必読。あなたは作者が仕掛ける巧妙なプロットを読み解けるか?


「2018 本格ミステリ・ベスト10」第8位。

「闇と静謐」 (論創海外ミステリ)(ブログの感想ページへのリンクはこちら
「ミドル・テンプルの殺人」 (論創海外ミステリ)(ブログの感想ページへのリンクはこちら
とクラシック・ミステリが続けて面白かったので、調子に乗ってこの「代診医の死」 (論創海外ミステリ)を手にしたのですが、これはいまいちでしたね。ハズレ、というほどのものではありませんが、そこそこの出来映えにとどまっていて、「闇と静謐」「ミドル・テンプルの殺人」を読んだときのようなワクワク、高揚はありませんでした。
なにより、アンフェアだろう、と思えてなりません。
またちょっと中盤中だるみしちゃうんですよね。

もっともアンフェアという点は、逆にその分作者が工夫をこらそうとしているのがよくわかるので(そのあたりは訳者あとがきで解説されています)、プラスととらえてもよいかもしれませんが。

代診医が資産家の最期を看取る。主治医の誤診だったのか? 
するとその代診医が行方不明に。
主治医とは(旅行に行っているので)連絡がつかず...
この発端から、最後の着地はなかなか想定できないと思います。
かなり大胆なプロットなので、アガサ・クリスティあたりが書けばもっとサプライズが高まったかも、なんて考えたりもしました。




<蛇足>
解説を林克郎が
「本名セシル・ジョン・チャールズ・ストリート、筆名ジョン・ロード、マイルズ・バートン、セシル・ウェイ。全て『道』に関する言葉が入っていることをご存知だろうか?」
と始めているのですが、ジョン・ロードのロードは、RoadではなくRhode、セシル・ウェイのウェイもWaye、なので日本語ならではの勘違いではなかろうかと思うのですが。
(Wayeは間違いとは言い切れないかも、ですが)


原題:Dr. Goodwood's Locum
作者:John Rhode
刊行:1951年
訳者:渕上痩平






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