SSブログ

蜜蜂のデザート [日本の作家 た行]


蜜蜂のデザート (宝島社文庫)

蜜蜂のデザート (宝島社文庫)

  • 作者: 拓未 司
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/08/05
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
神戸でフレンチ・スタイルのビストロを営む料理人・柴山幸太は、デザートに力を入れようとスイーツの研究に励む。日本一のパティスリー決定戦<スイーツ・グランプリ>県代表の「テル・カキタ」に家族で食事に行くと、息子・陽太に異変が起きる。店には、以前にも食中毒を起こしたというパティシエがいて……。パティシエたちの葛藤と食の安全を問う、ビストロ・コウタシリーズ第2弾!


このミステリーがすごい! 大賞を受賞したデビュー作「禁断のパンダ」 (上) (下) (宝島社文庫) に続くシリーズ第2弾。
このミステリーがすごい! 大賞 は個人的には非常に当たり外れの激しい賞でして、まったく楽しめないような作品が受賞したりします。
そんななか、「禁断のパンダ」 (上) (下) は、ミステリとしては平凡だなぁ、と思ったものの、なぜか魅かれるというか、気になるところがあり、第2作の「蜜蜂のデザート」も読むことにしました。
読み終わっての感想も、実はさほど変わりません。
ミステリとして定番中の定番ともいえる真相に、さしたひねりもなく向かっていった「禁断のパンダ」 (上) (下) とは違い、それなりにミステリ部分もがんばった建て付けになっていますが、いかんせん登場人物も少なく、意外性に乏しかった。
けれど、楽しく、心地よく読みました(食中毒は、気持ち悪かったですけどね)。

確信をもって言えないのですが、おそらく、主人公である幸太に好感を持ったからではないでしょうか。
あれこれと分析し、少しずつ困難を克服し、向上していく様子は、ミステリの謎解きにも似て、というと我田引水にも程がありますが、向上心にあふれ、真摯に料理に取り組む姿がさわやかです。
おいしい料理、デザートもふんだんに出てきて、詳しく描写されます。それも楽しい。
上手な文章、というわけではないかもしれませんが、肌に合うのかもしれません。

もうちょっと他の作品も読んで、このあたりを探ってみます。


nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0