カンナ 戸隠の殺皆 [日本の作家 高田崇史]
<裏表紙あらすじ>
忍者の末裔三人組、鴨志田甲斐(伊賀服部流)、中村貴湖(伊勢服部流)、柏木竜之介(甲賀)プラス忍者犬のほうろくは、奪われた秘密の社伝を追って、長野・戸隠へ。敵対する波多野村雲流に襲われながらも、甲斐は戸隠に伝わる「鬼女・紅葉」と「天岩戸」ふたつの伝説の、これまで語られることのなかった真相に迫る!
シリーズ第5巻です。全部で9巻までありますので、折り返し地点にたどり着きました。
今回は戸隠。戸隠は行ったこともなく、知識もありませんので、よくわからないまま読み進んだのですが、シリーズの眼目である、朝廷の横暴が出てくるところでは「待ってました」といった 感じで楽しみました。戸隠に知見があればもっと楽しかったでしょうね。
このシリーズは、事件は起きても、謎解きミステリという風情はなく、冒険小説、それも「少年探偵団」 (ポプラ文庫)とかジュール・ヴェルヌ「地底旅行」 (岩波文庫)のような懐かしいテイストの冒険小説に近い感じがしています。
この5巻では、甲斐と貴湖の関係が転機を迎えているような感じがしますし、278ページからは、貴湖と海棠聡美が鞘当てを繰り広げたりもして、なかなか注目度が高かったように思います。
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