ここに死体を捨てないでください! [日本の作家 東川篤哉]
<裏表紙あらすじ>
妹の春佳から突然かかってきた電話。それは殺人の告白だった。かわいい妹を守るため、有坂香織は事件の隠蔽を決意。廃品回収業の金髪青年を強引にまき込んで、死体の捨て場所探しを手伝わせることに。さんざんさ迷った末、山奥の水底に車ごと沈めるが、あれ? 帰る車がない!! 二人を待つ運命は? 探偵・鵜飼ら烏賊川市の面々が活躍する、超人気シリーズ第五弾!
積読している間に、新しいカバーになっていますね。
Amazon.co.jp の画像的には、Kindle版がぼくの持っているのと同じ図のようです。
鵜飼杜夫、戸村流平、二宮朱美の3名が活躍する烏賊川市シリーズ第5弾です。
「密室の鍵貸します」 (光文社文庫) |
「密室に向かって撃て!」 (光文社文庫) |
「完全犯罪に猫は何匹必要か?」 (光文社文庫) |
「交換殺人には向かない夜」 (光文社文庫) |
と来て、この
「ここに死体を捨てないでください! 」
になります。
みんな表紙がかわいくなっていますね。
遅れながらもずっと読んできていますが、いやあ、ベタですね。
ユーモアミステリというよりは、コメディ、あるいは、ドタバタ、と言うべき作風です。
冒頭、死体をコントラバスケースで運ぶ、というくだりがあって、ミステリファンとしてはニヤリとするところですが、いつもながら展開がちょっと強引すぎますね。
非常に豪胆なトリックが使われていて、映像で見たら凄そうなんですが、これも無理が...
こういうトリック、大好きなんですが、かなり派手に痕跡が残りそうなトリックなんですよね。なのにそれらしいことにはあまり触れられておらず、大げさに言うとアンフェアですよね。
ギャグのなかにも骨格正しいミステリが忍ばせてある、というのが東川作品によくつけられる宣伝文句ですが、どうもこの「ここに死体を捨てないでください! 」の場合は、ミステリの無理をギャグで誤魔化してしまったような感が強いですね。
このあとも、
「はやく名探偵になりたい」 (光文社文庫) |
「私の嫌いな探偵」(光文社) |
と快調に出ていますので、のんびり読んでいきたいです。
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