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シャーロック・ノート: 学園裁判と密室の謎 [日本の作家 円居挽]

シャーロック・ノート: 学園裁判と密室の謎 (新潮文庫nex)

シャーロック・ノート: 学園裁判と密室の謎 (新潮文庫nex)

  • 作者: 円居 挽
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/03/28
  • メディア: 文庫

<裏表紙あらすじ>
学園裁判。暗号。密室。
謎vs論理の青春ミステリ。
剣峰成は退屈していた。都内屈指の進学校にもかかわらず、クラスメイトは凡庸な生徒ばかり。目指す高みには到底たどり着けそうにない……。そんな成の前に現れた少女、太刀杜からん。彼女との出会いをきっかけに、成は鷹司高校の真の姿を目の当たりにする。論理と論理をぶつけ合う学園裁判。殺人と暗号。連続密室爆破事件と犯人。若き才能が放つ、青春×本格ミステリの新機軸。


5月に読んだ7冊目の本です。
ルヴォワール・シリーズの円居挽の新シリーズ(といっても奥付は2015年4月)です。
オープニングのプロローグで登場する警部が鬼貫。出てくる洋館が黒死館。黒死館のオーナーが降矢木家。
おっ、なんだかやってくれそうな。
と一転そのあとは学園が舞台に。
「第1章 学園裁判と名探偵」では、名探偵育成高校である鷹司高校における学生同士の対決が描かれます。
裁判といっても、「丸太町ルヴォワール」 (講談社文庫)の双龍会(そうりゅうえ)と違って、「星覧仕合」と呼ばれており、裁判というよりむしろゲームみたいですけどね。
星覧仕合は、学年に1人しかいないとされる特究生をめぐるもので、新入生が二人一組になって片方がその特究生であるとして先輩が就く審問者の追及を切り抜けられるかどうか、というもの。
名探偵の輝きを放つ者を探し出す目的があるといっても、まあ、ゲームですよね。
この星覧仕合での、屁理屈合戦(失礼)が、まずおもしろかったですね。
若干ネタバレ気味ですが、裏ルールというのも個人的には納得の内容です。
「どんなに泥臭い謎解きをしても探偵ならば許される。探偵は謎を解くことが仕事だからだ。だが、名探偵はそうではない。名探偵の仕事は謎を解くことではなく、真実を告げることだ。」(107ページ)
ちょっとよくわかんない文言ではありますが、かっこいいですね。

「第2章 暗号と名探偵」では、主人公である剣峰成の過去に焦点があたります。
ここでも、名探偵との駆け引きが読みどころ、というか楽しいところですね。

「第3章 密室と名探偵」は、第1章、第2章と、更にはプロローグも受けてのエピソードとなっており、最後の(?) 対決が描かれます。

タイトルの意味がもう一つぴんと来ませんでしたが、シリーズ化されているので、おいおいわかるのかな?
ぎくしゃくしたところもありますが、こういう作風嫌いじゃないので、追いかけてみようと思います。





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