大英博物館:マンガ展 [イギリス・ロンドンの話題]
大英博物館で5月23日から8月26日までの期間で開催されている特別展「Manga マンガ」に行ってきました。
上の画像は大英博物館のHPから拝借しました。
かなり話題になっていまして、大英博物館の特別展の中でも大入りなのだそうです。
土曜のお昼ごろにブラっと行ったら、チケットは売り切れ。翌日日曜日の午後一番のチケットがそのとき手に入る中で一番早い時間のもので、それを買って翌日再訪しました。
こちらのTVでも紹介されていまして、学芸員のかたが
「日本以外で開かれる中では最大規模で、これを観に行けば、マンガの読み方から歴史からなにからなにまで、すっかりわかるようになるんだから素晴らしいな展覧会よ!」
と力強く言い切っていました。
特別展の展示室にはいると、
あれ? いきなりアリス。これマンガじゃないよな、と思いましたが、これはマンガを外国の方に身近に感じてもらうための仕掛けなのでしょうね。
外国人向けにマンガの読み方とか歴史とかが示されていたり、編集者のインタビューがあったり、とマンガを文化的に捉えようとするところが面白かったですね。
マンガの読み方(コマをどのような順で読むか、など実務的なところです)は、日本人はあまり意識せずにいるところなので、改めて解説されると新鮮です。
鳥獣戯画とか河鍋暁斎とかもマンガの文脈でとらえられているのも、なんだか興味深かったですね。
展示の中心は原画とマンガ家のインタビューの抜粋でしょうか。
(一部を除いて写真撮影可でした)
原画の方は、英文を「浮いた」かたちで処理してあるので、ガラスの下に日本語の手書きの部分がのぞけて楽しい。
インタビューは下のような形で抜粋されています。
竹宮恵子さん
萩尾望都さん
諸星大二郎さん
井上雅彦さんは写真じゃなかったですね(笑)
井上雅彦さんの描きおろし?のポスターもあったのですが、それは撮影禁止でした。すごくカッコよかったので撮りたかったのですが。
描かれているところを映したビデオも上映されていました。
進撃の巨人のオブジェもありました。
これはこれでおもしろいな、と思いはしましたが、どうでしょうか。
展示会としてみたとき個々の作品は掘り下げ不足になってしまっているので、なんだか中途半端な印象を受けました。
これで19.5ポンド、というのは高すぎるような...
もっとも何ページ、あるいは何巻にも及ぶマンガを展示という形式で見せるのは限界がありますし、マンガ(というもの)を紹介する、というのならこういうかたちでいいのかもしれません。
ただ、ストーリー展開とかキャラクターとか、読者がどこに興味を惹かれて読んでいるのか、そのあたりの解説もあってよいのでは、と感じました。
また、日本では様々な種類の膨大な量のマンガがあるというところが、それほど伝わらない気もしました。
おすすめ、と言い切る自信はないですが、マンガをどのように受容しようとしているのかを伺うにはかなり興味深い体験でした。
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