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C.M.B.森羅博物館の事件目録(35) [コミック 加藤元浩]


C.M.B.森羅博物館の事件目録(35) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(35) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/06/16
  • メディア: コミック

<帯裏側あらすじ>
マウの元に「メキシコの麻薬王が名画を盗まれ、保険金を手に入れた」という情報が。仕入れたばかりの大量の美術品を彼に売り込むマウ。同時にその保険料と倉庫料の交渉にもあたるが、いずれの取引も難航。しかしその背後には思わぬ事実が隠れていて!? ≪「クリスマスのマウ」他3編収録≫


この第35巻は、
「ドミトリー」
「クリスマスのマウ」
「ドングリとマツボックリ」
「アリバイ」
の4話収録。


「ドミトリー」はタイ・プーケットの安宿(ドミトリー)で麻薬騒ぎに巻き込まれた日本人バックパッカーを森羅たちが救う話です。
こんなにうまい具合に ”すり替え” が行えるとは思えないのが難点ですが......
タイに行けば、ヒンドゥー教の神様をかたどった置物が土産物として手に入るのですね。行くことがあれば気をつけて見てみたいです。

「クリスマスのマウ」は、マウが大活躍します。
ページ数が少なく、登場人物が少ないので、構図がわかりやすくなってしまっていますが、うまくそれを自分の商売に結びつけるマウがいいですね。

「ドングリとマツボックリ」は雪山で遭難した親子を助ける話です。
数少ない情報から遭難地点をつきとめる森羅かっこいい。森羅って、本当にいろいろなことを知っていますね。
ところで、マツボックリって、カタカナで書くとなんだか違和感。

「アリバイ」で使われているトリックは、視覚的で非常に印象深いのですが、うまくいかない気がしてなりませんし、警察の捜査ですぐにわかってしまうのではないかと気になります。


「C.M.B.森羅博物館の事件目録(32)」 (講談社コミックス月刊マガジン)(感想ページはこちら)以来のマウの活躍を見ることができましたし、そろそろヒヒ丸に出てきてもらいたいです。
タグ:加藤元浩 CMB
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Q.E.D. iff -証明終了-(7) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(7) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(7) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/06/16
  • メディア: コミック


<カバー裏あらすじ>
「虹の彼方のラマヌジャン」
インドのストリートに住む数学の神童を捜しにきた燈馬たち。彼を見出した大学教授は強盗に殺されてしまっていた。その背後にはマフィアの抗争が見え隠れし‥‥!?
「ある興行師」
1964年の大坂で、興行師の男が車に火を放ち自殺。しかし死体は見つからなかった。男の人生を辿ることになった燈馬たちは、彼の謎めいた人間関係に突き当たる!


Q.E.D. iff のシリーズ第7巻。

「虹の彼方のラマヌジャン」のラマヌジャン、知りませんでした。
作中に詳しく燈馬から説明されますが、帯の説明によると「(1887~1920)インド出身の伝説的数学者。無数の公式を直感的に生み出した。」とのことです。
冒頭、マフィア同士の抗争で死者の霊が出てくるトリックは無理じゃないかな、と思うものの、人間の視覚なんてあてにならないもの、やりようによってはうまくいくかもしれません。
ある意味犯人や犯行の経緯は見え見えで意外性はないのですが、そこにある豊かな物語性は大きなポイントだと思います。
印象的なのは、最後の燈馬のセリフ。

「ある興行師」
1話目の「虹の彼方のラマヌジャン」はインドが舞台でしたが、「ある興行師」は1964年の大阪。
自ら車に火を放ち自殺したのに、死体が見つからない興行師という謎で、正直明かされる真相は無理筋だと思いました。車のトリック(?)は、この漫画で描かれているように人の多い中之島では無理だと思いますし、そもそもの設定が無理、無理。
なのですが、「虹の彼方のラマヌジャン」同様、豊かな物語性を感じます。
加藤元浩は、各話に出てくる登場人物の名前に、統一したテーマを持ち込むことが多く、この「ある興行師」では鳥。縁側亭ツバメ、夢田目白、一ノ瀬鶴子、香坂鳩一、山川鴨助......この名前の付け方にも、ニヤリとできました。
お勧めです。



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C.M.B.森羅博物館の事件目録(34) [コミック 加藤元浩]


C.M.B.森羅博物館の事件目録(34) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(34) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/02/17
  • メディア: コミック



この第34巻は、
「消滅飛行」
「マリアナの幻想」
「古屋」
の3話収録。


「消滅飛行」は1920年代に始まった飛行機開発競争の中、墜落後消えた飛行機の行方を追う、という話です。
森羅が謎解きするシーンで、さりげない会話から見抜いたという部分があるのですが、まったく納得できませんでした。書かれていない飛躍があるのでしょうね。
洞窟のトリックは、上手くいくかな、と思うところはあるのですが、おもしろかったです。

「マリアナの幻想」は、エクアドルを舞台に、第二次世界大戦後のいわゆる勝ち組・負け組問題から派生したストーリーです。
舞台がエクアドルの寒村でなかったら、あるいはもう何十年かずれていたら成立しない物語であると思われるところがポイントだなと思いました。

「古屋」はかなり斬新なストーリーで注目作だと思います。
法律関係の詳しい話は確認していないのですが、この犯人(と書いておきます)の企みは確かに成功しそうです。
森羅が提示する解決策も、ちょっと疑問点はないではないですが、有効な気がします。
難点をあげるとすると、周りの人の反応なのですが、閉鎖的な村という設定だとありうるのかも、です。
ただ、こうやって一応の解決をみたあとも、依頼人たちには難題が降りかかってくるような気がしてならないのですが、それはこの物語とは別の話ですね。
この作品、とてもよかったです。



タグ:加藤元浩 CMB
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Q.E.D. iff -証明終了-(6) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(6) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(6) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/02/17
  • メディア: コミック

<カバー裏あらすじ>
「地球に落ちてきたと言っている男」
宇宙人を名乗る男・サイモンが、ミステリ研究会のモルダーの家にやってきた。燈馬とも互角に最新の宇宙議論を交わす彼は、モルダーの家庭に入り込み!?
「急転」
人気ドラマ「南国刑事」のプロデューサーが転落死。配役でもめていたという女優ら5人はアリバイを主張するが、燈馬は絡み合う事実を解きほぐし……


Q.E.D. iff のシリーズ第6巻。

「地球に落ちてきたと言っている男」には、懐かしの(?)、迷惑3人衆がミステリ研究会の面々として再登場します。いや、もう出てこなくていいんだけど(笑)。
今回彼らが持ち込む事件は、モルダーこと森田織理(おりさと)の祖母のところに宇宙人がやってきた、という話。
更衣室からの消失トリックは、いくらなんでも無理じゃないかな、と解決シーンの絵を見ても思う出来栄えなので、褒めることはできませんが、全体の仕掛けとして、アメリカのミステリではお馴染みのアレを持ってきているのはよかったです。
ただ、読者には少々アンフェアなところがあるのが残念です。
ラストで宇宙人の ”ゆれ” が描かれますが、そのことを暗示するようなエピソードがもっと前にあればな、とも思いました。

「急転」も密室状況を扱っています。
階段室をめぐるトリックは単純すぎてさほど惹かれませんし(むしろトリックと呼んではいけないのかも)、もう一つの手錠(ネタバレにつき色を変えておきます)をめぐるトリックも、よほどの幸運に恵まれないとすぐにばれてしまうと思います。
何より動機が今一つ納得感が薄いように思えて残念でした。



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C.M.B.森羅博物館の事件目録(33) [コミック 加藤元浩]


C.M.B.森羅博物館の事件目録(33) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(33) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/10/17
  • メディア: コミック




この第33巻は、
「動く岩」
「いつかの文学全集」
「ツノゼミ」
「見えない射手」
の4話収録。

昨日感想を書いた「Q.E.D.iff -証明終了-(5)」 (講談社コミックス月刊マガジン)と同時発売で、こちらにも加藤元浩の小説「捕まえたもん勝ち! 七夕菊乃の捜査報告書」 (講談社文庫)のヒロイン七夕菊乃が登場します。


「動く岩」の謎解きはちょっと平凡すぎる気がするのですが、タイトルにもなっている青白く光って動く岩のトリック(というか仕組み?)は面白かったですね。

「いつかの文学全集」は、ホテルから見下ろせるコテージでの殺人を目的した老婦人を森羅たちが助ける話ですが、このトリックも無理がある気がしますね。
作中でも警察官が「いくらなんでもありえない」と言っているようにありえないと思います。特に、その警察官は現場の中に入って動き回っていたのですから。

「ツノゼミ」
これまたトリックに無理があるように思います。
監視カメラをめぐる部分はよく使われるトリックかとは思うのですが、この作品のような処理の仕方だとすぐにばれてしまうのでは、と心配します。
いい気になっている経営コンサルタントが懲らしめられるのはうれしいのですが。

「見えない射手」には、七夕菊乃が登場します。
リア王を演じている舞台上での殺人で、使用した矢を射る武器が見つからず、また射た角度的に不可能犯罪の匂いが...
とても魅力的な謎で、矢をめぐる部分は興味深いのですが、偶然に頼りすぎているところと武器の扱いが気になりました。

ちょっとこの第33巻は謎に無理が多い作品ばかりで残念でした。



タグ:加藤元浩 CMB
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Q.E.D. iff -証明終了-(5) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(5) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(5) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/10/17
  • メディア: コミック

<カバー裏あらすじ>
「イーブン」
山で滑落した大学生。傍らには失恋を苦にした主旨の遺書。自殺かと思いきや、入院中の彼の酸素マスクが何者かに外された。友人達の証言も二転三転して
「不完全な密室」
元検察官が自宅で殺され、近くに倒れていた訪問看護師が逮捕されるも、釈放に。捜査に疑問を持った刑事・菊乃は、燈馬と共に「不完全な密室」の謎に迫っていく!!


あけましておめでとうございます。
例年ですと、アクセス数の多かった記事を調べて記事にしていたのですが、どうも代わり映えがしなくなってきてしまっているのと、読書日記ブログというのに上位がほとんどタイ・ドラマということもあり、今年は見送って普通に感想を。

Q.E.D. iff のシリーズ第5巻。
帯に
加藤元浩初小説ヒロインが登場!!
とあります。
「捕まえたもん勝ち! 七夕菊乃の捜査報告書」 (講談社文庫)が出版された頃に出たのですね。

「イーブン」の人間消失のトリックは、絵になるものなのですが、さすがにこれはないのではないでしょうか?

「不完全な密室」は、贅沢に密室状況の殺人が2つも出てきます。
1つ目の密室トリックは、古典的な非常に有名なトリックを使っているのですが、小説で読むとそんなこともあるかなと納得できるトリックなのですが、この「不完全な密室」の謎解きシーンを見ると到底実際にできそうもないトリックでびっくりしました。これ、すぐばれるでしょう。それくらい、すれすれのトリックということですね。
2つ目の事件は、こんな刑事はさすがにいないのではと思うのですが、事件の構図がいいですね。
捜査する立場として、七夕菊乃を出してきているのにも納得の作品だと思います。





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C.M.B.森羅博物館の事件目録(32) [コミック 加藤元浩]


C.M.B.森羅博物館の事件目録(32) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(32) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/06/17
  • メディア: コミック

<カバー裏帯あらすじ>
イランで発掘されたネアンデルタール人の化石、資金を出したのはイギリス。化石を持つべきはどちらの国か、そして消えた化石の行方は――森羅はどんな答えを導き出すのか 《「灯火」他3編を収録》


この第32巻は、
「灯火」
「混信」
「邪視除け」
「魔道の書」
の4話収録。

昨日感想を書いた「Q.E.D.iff -証明終了-(4) 」(講談社コミックス月刊マガジン)と同時発売だったのですね。
こちらの帯には、
“文系”名探偵がひも解く推理絵巻
とあります。
例示としてこちらに挙がっているのは、デニソワ洞窟とグリモワール。
文系、理系という旧態依然とした分け方には異論がないわけではないですが、こういう対比をしてみせるのはおもしろいですね。

「灯火」
考古学的遺産の所有権というのは難しい問題ですよね......
「僕達研究者がやってるのはまだ見つかっていない物語を探し出すことだ
 暗闇の中に火を灯す役目なんだ」
という森羅のセリフが印象的です。
金庫から盗むトリックは、見るからに...と言う感じなので感心はできないうえ、捜査で捜査で簡単に見抜かれると思うのですが。
絵として面白かったのは、途中ロンドンのシーンでピカデリーサーカスが出てくるのですが、その街頭のスクリーンを利用した宣伝のところで、QEDとCMBがさらっと描かれていること。
あと、その上にビッグベンとロンドン・アイが描かれているコマがあるのですが、これ、一番最後のコマと同じでしょうか???(すくなくともアングルは同じです)

「混信」
トランシーバーで混信した会話。
相手の居場所をつきとめる、という話に発展していきます。
スリリングに展開して、カッコいい話になっているのですが、このラスト、嫌いです......加藤元浩のいじわる。

「邪視除け」
洋品店での殺人事件です。
ところで、洋品店ってどういうお店を指すのか、個人的にはわかったようなわからないような感じです。
密室状況になっている現場で、邪視除けのネックレスが決め手となっていくという王道のミステリなのですが、うーん、このトリック、知り合いばかりという状況下で無理がないでしょうか。
個人的には、1コマだけですが、ひさしぶりにヒヒ丸が出て来たので満足です。

「魔道の書」
マオが登場し、森羅が魔導書(グリモワール)をめぐる謎を解きます。
失われたと思われる魔導書を探すのですが、火事で魔導書が燃えちゃったという場面で、
「魔導書が紙やパピルスで作られていたらひとたまりもないだろうが、記録を長く残すために金をかけて製本してたなら、羊皮紙(ヴェラム)に書かれたいたはず....!
 だとしたら焼け残ってるかも....」
というセリフが出てきますが、羊皮紙は燃えにくいのですね。
昔ながらの書見台が出てくるのも楽しい。こういうのもマンガだから訴える力が大きくよいですね。
最後に森羅が明かす魔導書のありかは、もっと前にみんなが気づいていそうですが、盲点に入っていたのでしょうか。
ところで1コマ目にビッグベンが出てきまして、これまた「灯火」のものと同じ構図です。
ビッグベンの指す時間がどれも同じというのがおもしろいです。
雲の形は違うようですが、どちらも同じ資料をつかわれたのでしょうね。


タグ:CMB 加藤元浩
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Q.E.D. iff -証明終了-(4) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(4) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(4) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/06/17
  • メディア: コミック

<カバー裏あらすじ>
「碧の巫女」
リゾート開発をめぐり対立が深まる小さな島で、殺人事件が発生。遺体のありかを言い当てたのは島を統べる若き巫女。彼女の周囲に殺しの輪は広がってゆき
「H.N.」
オンラインカジノをサイバー攻撃から守るホワイトハッカーの命が、敵ハッカーに狙われた。燈馬が挑むのは、PC上にとどまらない、世界を股にかけた頭脳戦


Q.E.D. iff のシリーズ第4巻。
帯に
“理系”名探偵が導くミステリ・パズル
とあります。
例示なのでしょう。ロトカ・ボルテラ方程式とDDoS攻撃が挙げられています。


「碧の巫女」にロトカ・ボルテラ方程式が出てきます。
いわく「生態系内における捕食者と被食者の増減速度の関係を表した式」です。
燈馬からではなく、巫女の口から出てくるというのがミソですね。
海辺の洞窟内で発見される死体の事件で、いわゆる理系的な知識が使われています。この知識文系でも十分理解可能というか理解している人が多い知識ですね。
マンガという表現形式が似合ういいトリックだと思いました。
物語としては、個人的にはラストの可奈のセリフに賛成なのですが、難しい問題である点に変わりはありませんね。

「H.N.」のH.N.には、ハンドルネームとルビが振ってあります。
アメリカに端を発し、ドバイ、モスクワ、アントワープと世界を股にかけた活躍となります。
おもしろいのは、サイバー世界と実世界両方で物語が繰り広げられることでしょうか。
サイバー部分はマンガ的に表現されるのですが、これがおもしろい。
燈馬の友人(?) で、ドバイの富豪がお茶目です。
最後に明かされるある人物の正体は想定通りなのですが、いや、それにしても、燈馬は超人すぎませんか? (だからこそ、おもしろいんですけどね)



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C.M.B.森羅博物館の事件目録(31) [コミック 加藤元浩]


C.M.B.森羅博物館の事件目録(31) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(31) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/02/17
  • メディア: コミック

<カバー裏帯あらすじ>
実際の未解決事件を推理し、見事解決できた人には賞金100万円というゲームに招待された森羅。参加者たちが挑むのは、あるマジシャンが水中脱出マジックの最中に死んだ事件。事故か、自殺か、殺人か――推理ゲームは思わぬ方向へ展開してゆき‥‥!? 《「第27回探偵推理会議」他3編収録》


この第31巻は、
「地獄穴」
「ゴーストカー」
「動き回る死体」
「第27回探偵推理会議」
の4話収録。

昨日感想を書いた「Q.E.D.iff -証明終了-(3)」 (講談社コミックス月刊マガジン)同様「読者が被害者/犯人」企画の作品を収めています。
先に「Q.E.D.iff -証明終了-(3)」 を読んだので、変な期待をせずにすみました。

「地獄穴」
死後の世界への入り口という伝承の地獄穴を社会派ミステリ風に処理した作品ですが、ちりばめれた手がかりがいい感じです。

「ゴーストカー」
ちょっと使われたトリックの絵解きが、絵をもってするマンガであっても分かりづらいですね。うまくいくようには思えないのですが......

「動き回る死体」
加藤元浩版「ハリーの災難」というところでしょうか。
森羅の推理の決め手がやや弱いのが気になりました。

「第27回探偵推理会議」
ミステリとしての着地は手堅いものと言えると思いますが、物語の着地がちょっとありきたり過ぎたのが残念です。
しかし、跡継ぎになれないからって殺しますかね?




タグ:CMB 加藤元浩
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Q.E.D. iff -証明終了-(3) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(3) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(3) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/02/17
  • メディア: コミック


<カバー裏あらすじ>
「三人の刺客」
3人の女性達がそれぞれ別々に、ある詐欺師の殺害を企てた。パーティーの夜に決行された3つの計画は複雑に絡み合い、驚愕の結末を迎えることに!
「自転車泥棒」
小学生の頃、日本に滞在していた燈馬は、自転車泥棒の濡れ衣を着せられる。疑いは晴れたものの謎に終わったその事件と、年月を経て再び対峙することになり‥‥?


Q.E.D. iff のシリーズ第3巻。
帯が刺激的でして、
読者が殺す 殺される!
読者が被害者/犯人として作品に登場する特別企画「あなたを殺します。」から生まれた2作品を完全収録!

おっ、読者が犯人なのか、と大きく期待してしまいました。
読者が犯人といったら、意外な犯人の極北ですから。
しかし、実態は当選した読者の名前を作中人物につける、というもので「読者が犯人」を目指したものではないのです。
なーんだ、つまんない、と大きく落胆しましたが、これは作者・加藤元浩が悪いのではなく、編集部の売り方が悪いので作品に罪はないですね。
読者として自分の名前が登場人物につけられるというのは、それはそれで楽しいでしょうし――もっとも悪辣な犯人役だとちょっと考えちゃうかな? それとも被害者役の方がいやかな?

「三人の刺客」は、三者三様の殺し方が絡み合って事件が複雑な様相を見せるというおがおもしろかったですね。真相そのものはさほど驚くようなものではないのですが、燈馬が死体の隠し方を明かしたときは感心してしまいました。気が利いた隠し方でした。

「自転車泥棒」は、子供時代に燈馬が自転車泥棒の濡れ衣を着せられる、というストーリーなのですが、その真相の是非はともかく、子供を犯人に仕立てる犯人の心理が今一つぴんと来ませんでした。
「重荷を抱いていることが幸せになってしまう」というのは深いですね。非常に印象的です。


<2022.10.17訂正>
タイトルが (2) になっていたので、(3) に訂正しました。
失礼しました。



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