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ベヴァリー・クラブ [海外の作家 あ行]

ベヴァリー・クラブ(ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

ベヴァリー・クラブ(ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

  • 作者: ピーター・アントニイ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 単行本

<表紙袖あらすじ>
デレク・リヴィングストン卿殺人事件の犯人とされ、裁判で無罪となった男が「ついに犯人がわかった」と書き残した直後に事故死する。探偵ヴェリティは真相解明の乗り出すが、やがて関係者の誰もが容疑者であることに気づき、その背後の「大きな真相」に手をのばすのだが……。
練り込まれたプロットに本格ミステリの醍醐味を詰め込んだ傑作推理!

単行本です。
帯には
『スルース』『衣裳戸棚の女』の奇才が挑んだ英国ミステリの粋!」
とあります。
作者のピーター・アントニイは、兄弟の合作ペンネームで(解説でびっくりすることが明かされています)、「ナイル殺人事件」の脚本も手掛けています。ミステリ以外だと、「アマデウス」が有名ですね。
非常にひねった作品で楽しめました。
「衣裳戸棚の女」(創元推理文庫)を読んだときはディクスン・カーを連想したのですが、今回はクリスティ。
この作品は、お屋敷を舞台にした殺人事件のフォーマットです。作者の経歴からすると、舞台劇みたい、というべきでしょうか?
嫌味だったり、奇矯だったりする登場人物。被害者もその一人。遺言も、誰も予想しない意地悪なもの。登場人物は見事にどいつもこいつも疑わしい。と、道具立てはそろっています。このそろいすぎた道具立てで、作者が連れて行ってくれる境地は、あきれるやら、感心するやら。
ヒネた作者(褒め言葉です)の曲球を堪能してください。
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