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外事警察 [日本の作家 あ行]


外事警察 (幻冬舎文庫)

外事警察 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 麻生 幾
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/05/12
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
日本国内で国際テロに対抗する極秘組織・外事警察。彼らの行動はすべて厳しく秘匿され、決して姿を公に晒さない――。高まっていく日本へのテロ攻撃の可能性、その実態を懸命に探る警視庁外事第3課・住本に舞い込んだ情報とは……。熱気をはらんで展開する非情な世界を描き切り、ドラマ「外事警察」の原点となった傑作警察サスペンス小説!

NHKのドラマの原作です。映画化もされたので、ご存知の方も多いと思います。
ぼくはドラマも映画も観ていませんが...
麻生幾の作品はこれまで、「宣戦布告」 (上)(下) (講談社文庫) 「ZERO」〈上〉〈中〉 〈下〉 (幻冬舎文庫) を読んでいます。
日本では珍しいエスピオナージュで、謀略小説も好きなのでとても楽しんで読んだ記憶があります。
この作品でも、騙し騙されというか、裏をかく、裏の裏をかくというか、誰が敵やら味方やら、そういう世界が楽しめます。
ただ、錯綜しすぎているので、読後1ヶ月も経っていないのに、内容をあんまり覚えていないのですが...というわけで、ぱらぱらと見返しながら感想を書いています。
オープニングこそ派手ですが、そのあとは一転して地味目な話に。まあ、テロリストたちの潜伏生活を突き止めるということだと、動きは少なく地味ですよね。でも、すごくサスペンスフルです。
こういう作品によくある、政治をめぐる動きも、野心満々の女性官房長官を軸にして、どこへ行くのかなという気にさせられます。
徐々に緊張感が高まって、ラストへ向けてどーんと動き始める、この構成がなかなかよかったです。
ミステリとしては(というか謀略小説としては??)、犯人というか、テロリストグループというか、敵というか、の狙いが、いかにもありそうな気がして怖くなりますが、おもしろいところを突いていて感心しました。現実は案外すでにそうなっているのかもしれませんね。よく言われていることではあるのでしょうが、こうやって形にして示してもらうと、すっとこちらに届いてきますね。
そして、そして、終盤も終盤、P552 の 6 ~ 7 行目の某人物のセリフには、思わず「なるほどねー」と言いたくなる納得感。
外事警察のますますの活躍を日本のために(?) 祈りたいです。
タグ:麻生幾
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