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ゴーストライター [海外の作家 は行]


ゴーストライター (講談社文庫)

ゴーストライター (講談社文庫)

  • 作者: ロバート・ハリス
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/09/15
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
見た目の華やかさで人気を博した元首相、アダム・ラングのゴーストライターとなった私は、孤島に滞在中の彼から聞き取り取材を始めた。だが捗らない原稿に悩まされるうちに、執筆途中で水死体となって発見された前任者の死因に疑問を持つようになる。実際に英国首相と昵懇だった著者が描く謀略スリラー。

ロマン・ポランスキー監督が映画化している作品です。
DVDのパッケージを貼っておきましょう。

ゴーストライター [DVD]

ゴーストライター [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD

文庫本の帯には
おいしい仕事のはずだった。だが、前任者は消えた。
元首相の自伝を“代筆”する作家が見た国際政治の暗黒。
知的ページターナー登場!」
と「パブリッシャーズ・ウィークリー」からの引用と思しき惹句が書かれています。
「おいしい」という語の品のない使い方が気になりますが、宣伝文句なのでやむを得ないのでしょうね。

ゴーストライターを扱った作品というと、やはり「笑いながら死んだ男」 (講談社文庫)からはじまるデイヴィッド・ハンドラーのホーギー・シリーズですが、この「ゴーストライター」 は国際謀略を扱ったサスペンスで、イギリスの元首相のゴーストライターが湾岸戦争をめぐる国際謀略に巻き込まれる、という、かなり着眼点がおもしろい作品です。映画化したくもなりますよね。
それにしても、この元首相アダム・ラングが、あまりにもトニー・ブレアを思わせるので、そういう際物興味で読んだ人も多いかもしれませんが、ちゃんとサスペンスとしていい作品だと思いました。
前任者マイク・マカラの原稿がひどくまずい出来であることも、エンディングもいい感じです(そしてまた、訳者あとがきも解説もないことも、本書に限ってはとてもよかった)。
そして、派手な題材を扱っていながら、非常にオーソドックスなミステリの枠組みをきちんと守っているところも個人的に好感度大でした。

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