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女王陛下の魔術師 ロンドン警視庁特殊犯罪課 1 [海外の作家 あ行]


女王陛下の魔術師 (ハヤカワ文庫FT ロンドン警視庁特殊犯罪課 1)

女王陛下の魔術師 (ハヤカワ文庫FT ロンドン警視庁特殊犯罪課 1)

  • 作者: ベン・アーロノヴィッチ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2013/04/10
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
二年間の見習い期間を終え、新米巡査ピーターの配属先が決まった。特殊犯罪課! 第一希望の殺人課でこそないが、事務処理仕事よりはずっとましだ。意気揚々と上司のもとへと向かうが、主任警部のナイティンゲールから衝撃の事実を明かされる。自分は英国唯一の魔法使いであり、これから二人で特殊な犯罪――悪霊、吸血鬼、妖精がらみの事件を捜査するのだと!? かくて魔術師見習い兼新米警官の驚くべき冒険がはじまる!

この作品、翻訳された時から気になっていて、本屋さんで手に取ってみることしばしば。
レーベルが、ハヤカワ文庫のFT。FTってことは、ファンタジー。ミステリではない。
かなり悩んだんですが、おもしろそう、という勝手な勘を信じて購入。結果オーライ。とても楽しく読めました。
ミステリ風味です(見立て殺人なんかも出てきます!)が、ファンタジー味が強いですね。
現代のロンドンに、もう一つの神霊世界(?)のロンドンを二重写しにして見せています。ロンドンなら、こういうこともあるかも、と思えるのが強みですね。

まず、個人的に楽しんだ一番のポイントは、ロンドンの具体的な地名が出てくること。
さすがに「A to Z」(ロンドンの地図)片手にとはいきませんでしたが、相応にメジャーな通りや地名なので、懐かしく楽しく読みました。たとえばコヴェント・ガーデンとか、よく行くところでしたし。
(ただ、逆にご存知ない場合には、固有名詞はうるさく感じられるかもしれません)

主人公がアフリカ系とアラブ系の混血という設定が興味深い。
白人が有色人種を支配する世界観も根強いところ、古き良き大英帝国は、決して白人だけのものではなかったはずですし、この設定は新しい、今風のものと言えると思います。

原題は「Rivers Of London」
ロンドンには川がいくつも流れていますが、その川を支配する(?) 妖精--ではないですね、霊でもないし、人ならぬものが関係してきます。そしてその仲裁を主人公ピーターは負わされるのです。
どうやって仲直り(?) させるのか、見ものです。

シリーズはこのあとも順調に訳されていまして、
「顔のない魔術師」 (ハヤカワ文庫FT)
「地下迷宮の魔術師」 (ハヤカワ文庫FT)
が出ています。
ミステリ風味は薄いですが、続きも読んでいきたいです。
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