とっておきの幽霊 [日本の作家 赤川次郎]
<帯紹介文>
旅行帰りに忽然と消えた妻、妹の霊を売り込みにきた男、シナリオ自身が勝手にセリフを直してしまう撮影現場……〈幽霊と話せる〉名物バスガイド・町田藍が警察や司法の力では解決できない謎に立ち向かう! 人気シリーズ第7巻。
赤川次郎の数多いシリーズのなかでも、このシリーズは超常現象というか霊を普通に登場させることができる設定なのがポイントですね。
霊は思いが残っている人なわけですから、物語のきっかけとしては便利(?) で、短い枚数の短編シリーズにはぴったりといえるのかもしれません。
この「とっておきの幽霊」はシリーズ第7弾。
ここまで巻を重ねると、いい意味でも悪い意味でも、マンネリの境地です。さすがに、霊の出方とか出る理由のバリエーションにも限界がありそうです。
それでも、幽霊本人と、残された人たち、そして幽霊を幽霊にしてしまう原因になった人(犯人?)の錯綜する思いを捌いていく赤川次郎の腕はさすがはベテランで、安心できます。この安定感もマンネリの素ですね。
一度、このシリーズで長編も書いてみてもらいたいなぁ、なんて考えながら、次巻を待ちます。
<2017.1追記>
昨年、文庫化されていたので書影を。
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