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天空高事件 放課後探偵とサツジン連鎖 [日本の作家 椙本孝思]


天空高事件    放課後探偵とサツジン連鎖 (角川文庫)

天空高事件 放課後探偵とサツジン連鎖 (角川文庫)

  • 作者: 椙本 孝思
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/11/22
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
私立天空高校の校舎屋上から女生徒が飛び降り自殺をした。所持品は数千円と奇妙な鏡。騒然となる中、平凡な生徒・白鷹黒彦は、なぜか探偵部部長・夢野姫子に目を付けられ、事件を調査するはめに。風変わりな少女たちが集う探偵部、執拗に指導を繰り返す生徒会、裏サイトを管理する電子工作部…三つどもえの思惑が交錯する中、黒彦たちは恐ろしい殺人の連鎖にまきこまれてゆく――!? 黒彦と美少女・果菜の推理劇、再び。


「魔神館事件 夏と少女とサツリク風景」 (角川文庫)(感想のページへのリンクはこちら)に続くシリーズ第2作です。
「魔神館事件 夏と少女とサツリク風景」 はいかにもな館ものの意匠の中で、無茶苦茶な謎解きを盛り込んで、結構楽しめたのですが、この第2作「天空高事件 放課後探偵とサツジン連鎖」 は、ちょっと空回りした印象。

前作に登場した魔神館は、香具土深良(かぐつちふから)なんていかにも怪しげな建築家が建てたもの、で、今回の舞台、天空高もそうだ、という設定。うーん、そういうシリーズなのかぁ...
なにより、この"館"としての仕掛けがつまらないのが致命的。学校には「七不思議」とかつきものなんで、いろんな秘密が潜んでいてもよいけれど、これはちょっとないなぁ。前作の、あの潔いまでの強引さが懐かしい。
で、香具土深良の建てた(怪しげな)建物、という色をつけてしまったせいで、事件の展開が散漫になった印象。
ミステリとしての出来栄えも、なんだか、凡。わくわくするところ、ありません。
ちょっと、建て付けが悪かったなぁ。

主人公たちの人間関係も進展なく、シリーズとしては中だるみ!?
「非科学的なんて言葉は、科学を知ってから使うべきだ。そして科学を知っている人は、非科学的なんて言葉は決して使わない」
「励ますのは同性、慰めるのは異性がいいんだよ」
とか、ちょっと気を引くフレーズはあったんですが。
次の「露壜村事件 生き神少女とザンサツの夜」 (角川文庫)に期待することにしましょう。










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