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シチュエーションパズルの攻防 [日本の作家 た行]


シチュエーションパズルの攻防 (創元推理文庫)

シチュエーションパズルの攻防 (創元推理文庫)

  • 作者: 竹内 真
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2013/02/27
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
銀座の文壇バー『ミューズ』に夜な夜な現われる大御所ミステリー作家・辻堂珊瑚朗。普段はホステスにちょっかいを出しながら葉巻と酒を楽しむサンゴ先生だが、一度不思議な謎に遭遇すると、さりげなく推理を披露する。ライバル作家と競う推理ゲームの顛末、男女の駆け引きに絡む謎など五つの事件を、ボーイの「僕」の視点から軽やかに描く、遊び心あふれる安楽椅子探偵ミステリー。


タイトルにもなっているシチュエーション・パズルというのは、wikipedia から引きましょう。
「シチュエーションパズルは通常何人かのグループで遊ぶ。一人が問題を出し、他の人はイエス(はい、肯定)・ノー(いいえ、否定)で答えられる質問を出す(場合によっては「関係ありません」などのイエス・ノー以外の答もあり得る)。質問者は、出題者が考えているストーリー、あるいは物を推測して語る。それがすべての謎を説明できたとき、このパズルは解けたことになる。」

裏表紙側の帯に、各話の紹介があります。
街角でホステスが目撃した、拉致事件の真相は? 「クロロホルムの厩火事」
差出人不明のFAXを元に、ライバル作家と推理ゲームを繰り広げる。 「シチュエーションパズルの攻防」
大御所作家ふたりを手玉に取って姿を消した、銀座一のホステスの伝説を追う。「ダブルヘッダーの伝説」
若き日のサンゴ先生とミーコママが遭遇した名画盗難事件の謎。 「クリスマスカードの舞台裏」
文壇バー『ミューズ』を訪れるひとりの紳士。彼の抱える悩みとは。 「アームチェアの極意」

こういうクイズを扱う作品は難しいのですね。
なんだかおもしろそうに思って手に取ったのですが、結論からいうと、期待外れでした。
かなり手のかかった作品だとは感じるのですが、それを素直にそのまま楽しむことはできませんでした。

シチュエーションパズル自体が試行錯誤を楽しむものであるため、結論に至っても鮮やかな推理とはいきませんし、舞台を銀座のバーに設定していることもあって、謎を解くよりもどう落としどころを見つけるか、ということに気を付ける必要もあります。
であれば、大人の物語になるか、というと、確かにそういう側面もないではないですが、人物の書き込みもさほどなされているわけではないので(なにしろ各話短いです)、そこにまでは至っていない。
全般的に中途半端な印象で終わってしまいました。

登場人物はかなり気に入ったんですが。
サンゴ先生って、北方謙三みたいだし、とすると、藤沢先生はやはり(何がやはりだ!?)大沢在昌?




タグ:竹内真
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