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バチカン奇跡調査官 千年王国のしらべ [日本の作家 藤木稟]


バチカン奇跡調査官  千年王国のしらべ (角川ホラー文庫)

バチカン奇跡調査官 千年王国のしらべ (角川ホラー文庫)

  • 作者: 藤木 稟
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/07/23
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
奇跡調査官・平賀とロベルトのもとに、バルカン半島のルノア共和国から調査依頼が舞いこむ。聖人の生まれ変わりと噂される若き司祭・アントニウスが、多くの重病人を奇跡の力で治癒したうえ、みずからも死亡した3日後、蘇ったというのだ! いくら調べても疑いの余地が見当たらない、完璧な奇跡。そんな中、悪魔崇拝グループに拉致された平賀が、毒物により心停止状態に陥った――!? 天才神父コンビの事件簿、驚愕の第4弾!


「バチカン奇跡調査官 黒の学院」 (角川ホラー文庫)(感想ページへのリンクはこちら
「バチカン奇跡調査官 サタンの裁き」(角川ホラー文庫)(感想ページへのリンクはこちら
「バチカン奇跡調査官 闇の黄金」 (角川ホラー文庫)(感想ページへのリンクはこちら
につづく、バチカン奇跡調査官シリーズの第4巻です。
第3巻を読んでから随分経っていますが、手元の記録によるとこの第4巻を読んだのは2015年10月。
シリーズはものすごい勢いで新刊が出まくっています。現段階で第16巻まで出ているようですね(あまりに多くて見落としがあるかも...)
2018年1月現在第5巻はまだ読めていません。

今回「バチカン奇跡調査官 千年王国のしらべ」 を読み終えたあとの感想は、あ~あ、というものでした。
正直、がっかり。

今回の謎が、まず強力なんですね。
重病人を治癒した、自ら死んだ後復活した。
それだけではなく、奇跡調査官・平賀さえも心停止状態から救ってしまう(蘇生と呼ぶのでしょうか?)。

これをどうやって解決するのか?
種明かしは...これは、なし、だよ藤木さん。反則です。
というか、この種明かしはミステリとして自殺行為です。
当然、作者にも自覚はあって
「まるでSFですね……」(366ページ)
「何もかも、荒唐無稽な話だから、全てを信じられないのは無理もないだろう。誰が聞いても突拍子もない話だ」(399ページ)
なんてセリフも出てきます。
でもね、SFとか荒唐無稽を通り越して、ミステリとしてはアウトです。
あ~、もう、このシリーズには期待しているのに、がっかり。
だから、第5巻以降も手に取っていません。

と、こう思ったのですが、感想を書こうとして本を取り出してみると、これ、角川ホラー文庫なんですよね、意識していませんでしたが。
レーベルにどのくらい意味があるのか、という点はあるものの、作者はミステリーです、とはおっしゃっていない(多分)。
こちらが勝手にミステリーと思い込み、ミステリーとしてアウトだぁ、といったところで、迷惑な話ですよね。
そう思って振り返ってみると、第1巻から第3巻にも似たようなところはないではなかった。
だから、ミステリーうんぬんではなく、大仕掛けとか大胆な設定とかを楽しむべきなんですよね、このシリーズは。
反省。

ということで、ずいぶん時間が経ってしまっておりますが、感想を書くにあたり、あらためてシリーズを読んでいこうと思った2018年初頭でした。

備忘に、現段階の第5巻以降を並べておきます。
「バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 ラプラスの悪魔」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 天使と悪魔のゲーム」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 終末の聖母」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 月を呑む氷狼」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 原罪無き使徒達」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 独房の探偵」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 悪魔達の宴」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 ソロモンの末裔」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 楽園の十字架」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 ゾンビ殺人事件」 (角川ホラー文庫)
「バチカン奇跡調査官 二十七頭の象」 (角川ホラー文庫)



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