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映画:切り裂き魔ゴーレム [映画]

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しばらくぶりの更新となりました。
今年は未読本を消化せねばと、読む方に力を入れようと年頭に思っていたのですが、2月出足が悪かったので、後半せっせと読んでいて、感想を書くのがおろそかになりました。
あと、その間、読書には敵なんですが、映画を結構観たんですよね。
その1つ目がこの「切り裂き魔ゴーレム」。原作はピーター・アクロイドで、2003年に単行本で読んでいます。が、内容をまったく覚えていない。
まるで原作を読んでいないかのように楽しめました。

切り裂き魔ゴーレム

切り裂き魔ゴーレム

  • 作者: ピーター アクロイド
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2001/09
  • メディア: 単行本

いつも引用するシネマ・トゥデイから。

見どころ:『ラブ・アクチュアリー』などのビル・ナイらが出演した、ピーター・アクロイドの小説が原作のミステリー。産業革命で発展した19世紀のロンドンを舞台に、殺人鬼ゴーレムによる事件の真相に迫る。『ペインレス』などのフアン・カルロス・メディナが監督を務め、『ぼくとアールと彼女のさよなら』などのオリヴィア・クック、『ライオット・クラブ』などのダグラス・ブース、『バスルーム 裸の2日間』などのマリア・バルベルデらが共演。

あらすじ:霧深いロンドン市街で殺人事件が発生し、4名の容疑者が挙がるが、そのうち1名はほかの殺人事件で死んでいた。事件を担当する刑事のキルデアは、死亡した人物が犯人なら解決が早いと考え、容疑者を殺害した女性の裁判を見に行く。すると、脚本家の夫に女優の妻が毒薬を盛ったとメイドが証言しており……。


引用したあらすじがあまりにも雑なことに驚いてしまいますが...
切り裂きジャックのようにロンドンを恐怖に陥れる連続殺人鬼ゴーレムの捜査を押し付けられたギルデア(ピーター・ナイ)。彼が一人目の主人公。ゲイという設定で出世できずに、難しい捜査を押し付けられるという役どころ。
浮かび上がった容疑者は4人。カール・マルクス(!)、ジョージ・ギッシング(!)、喜劇役者ダン・リーの、そして脚本家(志望の?)クリ―。
一方クリ―は殺されており、その犯人として妻のリジーが裁判にかけられている。リジー(オリヴィア・クック)が二人目の主人公。
ギルデアはクリ―が連続殺人犯だといいなぁ、と思いつつリジーの裁判を見に行き、リジーに会い、リジーの無実を信じるようになる。
リジーの生い立ちから、ミュージックホールで働き、一定の成功を収めるようになって、クリーと結婚するようになるといったリジーの人生の振り返りと、ギルデアの捜査活動が描かれていきます。

切り裂き魔だけあって、かなり残虐なシーンが登場します。
印象的なのは、ギルデアが想像しているシーンということなのだと思いますが、4人の容疑者がそれぞれ殺人を犯すシーンが挿入されていること。なかなか強烈なインパクトです。マルクスやギッシングが殺人を犯す!
実在の人物と虚構の人物が入れ交っているところもポイントですね。
ミュージックホールといい、当時のロンドンの状況がよくわか(った気にな)ります。

ちょっといろいろな要素を盛り込みすぎなところもありますが(ユダヤ人差別問題とか)、シリアル・キラー探求とタイムリミット・サスペンスの要素が絡み合って、時代色豊かに展開するいい映画でたっぷりと雰囲気に浸って楽しめました。(残虐なシーンもあったけどね) 犯人の狂いっぷりも見事。

ひっそりと上映されていたのがもったいない映画だと思います。

原題:THE LIMEHOUSE GOLEM
製作年:2016年
製作国:イギリス
日本公開:2018年2月6日


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