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He is coming to me その2 [タイ・ドラマ]

タイのボーイズラブ・ドラマ「He is coming to me」の感想の続きです。

昨日貼ったのとは別にもう1バージョン告知はありまして、それがこちら。

d4XJdf.jpg

ちょっとかっこいいですね。
このバージョンで、Thun(タン)が抱きついているのはお母さん。下でも触れますが、カミングアウトのシーンですね。
演じているのは Sine Jaroenpura という女優さんで、ベテランのようですね。結構難しい役じゃないかな、と思いました。
こちらでも Plai(プライ)はかわいいですねぇ。


冒頭は Mes(メース)の死ぬシーン。苦しそうです。心臓が弱かったという設定になっています。
切り替わって......Mes(メース)は転生できずにこの世に幽霊としてとどまっている状態。
転生できないのは次の3つの場合。
1. 天命を全うしていない
2. 誰も弔う人がいない
3. 死んだ理由がわからない
無縁墓みたいになって荒れている Mes(メース)の墓のところへ Thun(タン)がやってきて供え物をする。
誰も来てくれなくて退屈しきっていた Mes(メース)にとって Thun(タン)は希望だったわけですね。
しかも、どうも Thun(タン)には Mes(メース)のことが見えていて、言っていることも聞こえているようだ......
Mes(メース)は Thun(タン)が来るのを毎年待ち焦がれるようになる。
2008年から2011年まで続けて来ていたのが、その後来なくなり、2014年成長した Thun(タン)がやってきて再会。
ところが2018年になって、もうお墓に来れなくなると Thun(タン)が告げ、お別れかと思われたのだが、その後考えた Thun(タン)は、Mes(メース)を自分の家に連れていくことにする!!
そして Thun(タン)の能力から、Mes(メース)が死んだのはMes(メース)が自分で考えていたような心臓発作ではなかったことが示される......

ここまでがテンポよくエピソード1で語られます。
余談ですが Thun(タン)の幼少期を演じる子役がかわいいんですよ。
2014年分からはオームが演じています。
お墓の地所の外だと線香の焚かれている場所にしかいられない Mes(メース)をどうやって(安定して)連れ出すか、部屋にいさせるか、とか、細かいディテールが凝っています。そしてそれが将来の伏線にしっかりなっています。
また、幽霊なだけに、普通に触ったりできないのですが、あるとき、お父さんが死んでしまって泣きじゃくるThun(タン)を抱きしめることができてしまいます。さて、どういう条件なら人と触れ合うことができるのか......これも割と納得の解釈が示されます。

EP2からは、Thun(タン)と Mes(メース)の不思議な共同生活が始まります。
コメディタッチの部分があちこちにあって、とても楽しい。
誰もいないのに誰かと話をしているようなThun(タン)のことを心配する仲間たち。ひょっとして麻薬でもやっているんじゃないか、と疑いだすところも笑えます。
一方で、Mes(メース)は少しずつ過去を思い出していきます。Thun(タン)の大学が見覚えのある場所だったような......
Thun(タン)と Mes(メース)は、Mes(メース)が何者で、彼に何が起こったのか、を探り始めます。
ミステリー、というほどのものではないと思いますが、心臓発作だと思っていた死因が心臓発作ではなかった、というだけで何か事件的なものの匂いがしますよね。
(なのでこのあと、人間関係とかがわかってしまわないよう、ネタバレに注意して紹介します。)

同時に、Thun(タン)と Mes(メース)はお互い、相手に対する自分の気持ちが......
Mes(メース)は幽霊なので、人間のように触れないのに、要所要所で触れてしまうところが感動的に扱われています(最後のほうで、どういう場合に触れるのか、というのが説明されたとき、なるほどなー、と思えました)。

プロットがとてもよくできているなぁ、と思える作品で、丁寧にひかれたわかりやすい伏線とあいまって、とても楽しめます。
(ミステリ好きの悪い癖で、あげ足取り的な点はいくつか見つけてしまいましたが......)

印象的なシーンも数多くあって、挙げきれないくらい。
後半は、伏線回収も手伝って、そういうシーンが目白押しです。
マンションの屋上で、見えなくなった(見えにくくなった)Mes(メース)に Thun(タン)が思いのたけをぶつけるシーン(EP5)、
Thun(タン)と Mes(メース)が初めてキスするシーン(EP6)、
Prince(プリンス)が Plai(プライ)のことをめぐって Thun(タン)と対決しようとするシーン(EP6)、
Thun(タン)が母親にカミングアウトするシーン(EP6)、
Mes(メース)が Thun(タン)のところから姿を消すエピソード(EP6)、
Thun(タン)が Mes(メース)を探し当てるエピソード(EP7)
なんだかもう全体が印象的なシーン、といってもいいくらい。

そしていよいよ、Mes(メース)のことを Thun(タン)が Khem と Prince に打ち明け、協力を要請、Mes(メース)の死を解明(EP11~12)。
すっきりして(?)、なにげない毎日を楽しむ Mes(メース)と Thun(タン)。
これで転生する条件が整ったので、Mes(メース)のための清明節の祭儀を行って最後のお別れ......

そしてそのあと、ちょっとした(ちょっとどころではない?)サプライズが待っています。
ご都合主義といわれてもいいです。最後まで楽しく観せてくれました。

恒例となりつつありますが、タイ・ドラマでよく見かける俳優さんがたくさん出てきますので、気づいた範囲で。
2gether」のDim先輩役の俳優さんが、Plai(プライ)の恋人役、というか恋人志望の人役で出ています。
同じく「2gether」に出てくる、Tineの友人の一人も、双子の兄弟と一緒に、Thun(タン)のバスケットのチームメイトとして出てきます。

2gether」のSarawat の友人Boss 役=「SOTUS 」のアーティットの仲間役だった俳優は、「SOTUS S」 でアーティットの同僚役だった女優と一緒に、Mes(メース)の幽霊仲間として登場。
2gether」のPear役の女優さんが、生前のMes(メース)の恋人役。
見落としもあるのでしょうね......


最後にこのドラマの主題歌も素敵です。
それをSingto(シントー)が歌っているバージョンがYouTubeにアップされています。
歌詞には日本語字幕がなく、英語字幕しかありませんが、ドラマの内容に寄り添ったものになっているようです。


感想を書いていないものも含め、かなりタイ・ドラマを観ましたが、この「He is coming to me」はかなり上位に入る好きな作品です。TOP3に入れてもいいかも、です。


<蛇足1>
EP8で Thun(タン)と Mes(メース)が踊っているのって、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」ではないかと思うのですが......(昨日アップした2つ目の予告編でもちらっと出てきます)

<蛇足2>
日本語字幕:とな墓EP8(2_4)_Moment.jpg
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、 Thun(タン)の来ている服、おもしろいですよね。
左右で長さが違います。
服の着方でそう見えているだけなのか、そもそもデザインとして長さが違うのか......




タグ:タイBL
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