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Q.E.D. iff -証明終了-(13) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(13) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(13) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/06/17
  • メディア: コミック

<カバー裏あらすじ>
「殺人風景」
自然に囲まれた別荘で巻き起こる不可解な殺人事件! だが、現場に居合わせたと語る3人の目撃者は、それぞれ異なる証言をしていて── 奇妙な事件に潜む真実の景色とは‥‥?
「特異点の女」
ドイツとフランスの国境近くで燈馬と可奈は強盗事件に遭遇。盗まれたのはなんと25億円相当の薬だった! そんな時、自首してきた1人の男‥‥。彼の証言で浮かび上がってきたのは “謎の女” の存在で──!?


Q.E.D. iff のシリーズ第13巻。「Q.E.D.iff -証明終了-」(13) (講談社コミックス月刊マガジン)
奥付をみると2019年6月です。

「殺人風景」は、3人の目撃者が3人3様の目撃証言をし、その証言を信じると被害者は3通りの違った方法で3回殺されたことになるのだが......という極めて魅力的な謎が登場します。
素晴らしい。
ただ、素晴らしいのはここまで。
この場合、犯人役(?) と被害者はグルでないと成立しませんから、犯人(たち)は明らかなんですよね。なので興味はその狙いになるわけですが、この犯人の狙いはあり得ない、というか、成立しないですね。
燈馬の謎解きを聞いても納得感ゼロでした。残念。
物語のオチのつけ方はよかったのですが……。


「特異点の女」
冒頭に燈馬と可奈が巻き込まれる強盗事件。
まず狙いがいいですね。
お金や宝物などではなく、薬。
そのあとの仲間割れ?と、盗んだはずの薬の入ったカバンの中には薬ではなく雑誌が入っていたという謎。いつすり替えたのか?
このすり替えも、ちょっとよくある手法を使っているのですが、手品で言うところの改めをキチンとやっているように見えるところがポイントで、よくできているなぁ、と。
そしてタイトルのいわれである、強盗の一人である女をめぐる話となるのですが、ここもうまい。
途中で出てくるライオンのエピソードがラストに生きてくるのですが、このライオンの部分を読み返すと、ライオンの話をした登場人物は(意外と)このラストを見通していたのでは? と思えて興味深かったですね。
よくできたお話で、「広中平祐先生に捧ぐ」とかなんとか献辞があるとよかったかも。なんといっても広中先生のフィールズ賞受賞対象の研究は「標数0の体上の代数多様体の特異点の解消および解析多様体の特異点の解消」ですから(これ、ネタバレにはなっていませんよね?)

この話では森羅がゲスト出演し、ユーロポールの刑事ビア・ブルストにアドバイスをします。
「水原って女の子をきっちり接待すると事件が早く解説するよ」
うん、的確な燈馬の操作方法ですね(笑)。
こういう楽屋落ち、もっともっとやってほしいな。


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