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Q.E.D. iff -証明終了-(15) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(15) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(15) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/02/17
  • メディア: コミック

<カバー裏あらすじ>
「その世界」
当主が亡くなった名家・雷明家の遺産相続に巻き込まれてしまった燈馬と可奈。兄弟会議が行われた夜、長男・万作が不可解な死を遂げる! 彼の遺体の懐には奇妙な記号が書かれたメモが入れられていて──
「人がまだ見ることができない」
204X年、AIが日常生活に浸透した日本。ある日、AIが搭載されたロボットが暴走! 新人弁護士・水原可奈の事務所にもAI関係の依頼が殺到する結果に‥‥。証拠を集めるべく、彼女が向かった先には天才SE・燈馬想がいて──!?


Q.E.D. iff のシリーズ第15巻。「Q.E.D.iff -証明終了-(15)」 (講談社コミックス月刊マガジン)
奥付をみると2020年2月です。

「その世界」は、ミステリ好きとしてはちょっと懐かしい感じがするテイスト。
謎めいた記号が書かれたメモ、そしてそれが数学と関係がある、というのがQ.E.D.シリーズらしいところ。
ただ、池の中心にある祠の近くの小舟の上で殺すトリックは、図解がされていてもよくわからず
困惑してしまいました。


「人がまだ見ることができない」は、「Q.E.D.iff -証明終了-(11)」 (講談社コミックス月刊マガジン)に収録されている「溺れる鳥」(感想ページはこちら)と同じ204X年の世界の話です。
フェロー社が製造したAIロボットが暴走し人間に危害を加えた。行方不明となっている技術者アールシュ博士が関与しているらしい。
このあとの展開はエチケットとして伏せる必要があると思いますが、AIをめぐるあるテーマがすっと立ち上がってくるのが見事ですし、それが人間をめぐる別のテーマ ── 人がまだ見ることができない ── と結びつくのも素晴らしい。
作者の視点に賛同するかしないかは別にして、非常によく巧まれた作品世界にしっかり浸れると思います。
ラストにつながるヒントをちりばめる作者の手法もじゅうぶん堪能できます。
作者の腕が冴えた作品です。




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