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日本で免税の買い物 [イギリス・ロンドンの話題]

今回は本の話ではなく、今回の年末年始の日本帰省の話を書いておきたいと思います。
それは、海外居住者として、日本で免税で買い物をしたこと、です。

日本人が海外旅行の際免税で買い物をするように、日本へやってくる外国の人びとも免税で買い物ができます。中国人の”爆買い”は最近下火になったと報道されていますが、象徴的な動きですよね。
日本での免税は、外国の人だけではなく、海外に住んでいる日本人も対象になります。
今回利用したのはこの制度です。

観光庁のHPを見ると対象となる日本人は、
1.外国にある事務所(日本法人の海外支店等、現地法人、駐在員事務所及び国際機関を含む)に勤務する目的で出国し外国に滞在する者
2.2年以上外国に滞在する目的で出国し外国に滞在する者
3. [1]及び[2]に掲げる者のほか、日本出国後、外国に2年以上滞在するに至った者
4.[1]から[3]までに掲げる者で、事務連絡、休暇等のため一時帰国し、その滞在期間が6か月未満の者
※居住者又は非居住者と同居し、かつ、その生計費が専らその居住者又は非居住者に負担されている家族については、その居住者又は非居住者の居住性の判定に従うことになります。

となっています。
ぼくは1と2に該当するみたいです。で今回の帰国では4を満たしています。
この定義わかりにくいと思うのですが、1~3のいずれかに該当する人は日本人であっても(税法上)非居住者ということで、1~3に該当する非居住者は日本へ帰ってきていても(=購入時点で日本にいても)滞在期間が6か月未満であれば4により非居住者として取り扱う、ということかと...

注意すべきなのは、パスパートに入国スタンプがなければならないということ。
今回は羽田空港で入国でした。
いま日本人は入国の際顔パス状態ですが、これだけでは入国スタンプなしとなってしまいます。
機械を通った後すぐに入国スタンプを押してもらえるところがあるので、ここで忘れずにスタンプを押してもらう必要があります。

対象品目は、
通常生活の用に供される物品(一般物品、消耗品)であること。
 非居住者が事業用又は販売用として購入することが明らかな場合は、
 免税販売対象外になります。

一般物品
・1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額が5千円以上。
・販売合計額が100万円を超える場合には、旅券等の写しを経営する事業者の納税地又は販売場の所在地に保存すること。

消耗品
・1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額が5千円以上、50万円までの範囲内であること。
・非居住者は、消耗品を購入した日から30 日以内に輸出する旨を誓約すること。
・消費されないように指定された方法による包装がされていること。

平成30年7月1日以降、「一般物品」についても「消耗品」と同様の特殊包装を行うこと等を条件に、合算が可能となります。
※一般物品と消耗品を区分して、これまでと同様の免税対象要件で免税販売することも可能です。

です。
観光庁のHPによると、
一般物品の例として、家電製品、カバン・靴、洋服・着物、時計・宝飾品、民芸品、
消耗品の例として、食品、果物、化粧品、飲料、医薬品、
が挙げられています。

一般物品と消耗品に分かれて、それぞれ合計5千円以上か、一般物品と消耗品の合算で5千円以上で免税対象となります。(為念ですが、税抜価格で5千円以上ということです)

そういえば、マツモトキヨシで、
「1週間以内に日本から出国されますか? 1週間以内に持ち出さないと免税できないというルールがありまして...」
と説明されましたが、上↑の観光庁のHPからの引用にあるように、
「非居住者は、消耗品を購入した日から30 日以内に輸出する旨を誓約すること」
ですので、お店の人の勘違いですね。

注意すべきなのは、消耗品はパッキングされてしまって日本ではあけることができない、ということです。一方一般物品は日本で即座に使用可です。で、一般物品と消耗品の合算で5千円以上という場合は、一般物品も消耗品も一緒にパッキングされるので一般物品も使えなくなってしまいます。
マツモトキヨシで会計する際にも、「日本で使えないですが、よろしいですか?」と確認してくれました。


あと、今回は大丈夫でしたが、消耗品のパッキング、お店の人の技量(?) によって差が出ると思います。
スーツケースなどに入れる際に、入れやすいようにパッキングしてくれるとは限らないので、袋を分けてもらうとか頼んで自分で荷造りしやすいように注意しておいたほうがよいかも、と思いました。
それぞれの商品の箱も邪魔になりますからね......箱から出してパッキングしてください、なんてリクエストが可だと助かりますね。

で、どこで免税のお買い物ができるか、ということですが、どこでもいいというわけではなく、免税取扱店でなければなりません。
これまた観光庁のHPで調べられますが、日本語対応はされていないようですね...
免税取扱店では、最近目立つように掲示されていることの多い下のマークが目印です。

001069965.png


今回実際に免税で買い物をしたのは、
マツモトキヨシ(食品、コンタクト用品、医薬品など)、ユニクロ(衣料品)、リーガルシューズ(靴)、マルイ(衣料品)、西武百貨店(衣料品)、紀伊國屋書店@新宿本店(書籍)
です。
ドン・キホーテや無印良品でも免税買い物しようと思っていたのですが、1日5千円を超えなかった...結果、消耗品はマツモトキヨシだけでしたね。
それと、家電だと量販店で、ということになるかと思いますが、ヤマダ電機であったりビックカメラであったりの場合、免税利用だとポイントがつかないようなので、免税より普通に買ってポイントをGETしたほうが得な場合が多いようです。
実際今回ビックカメラで小物中心に5千円を超える買い物をしましたが、免税ではなく普通に買うことにしました。

免税のシステムはお店によって違います。
①レジの段階で免税金額で買い物をするタイプ:マツモトキヨシ、ユニクロ、リーガル
②普通に会計したあと、免税カウンターで返金手続きをするタイプ:マルイ、西武百貨店
がありました。
②のタイプでも会計する際、免税にする旨はお店の人に言ったほうがよいと思います。
免税の手続きは買ったその日にする必要があります。なので2日に分けて購入して5千円を超えても[×]です。
(ただし、西武百貨店ではチノパンを購入したのですが、直しが当日中では間に合わなかったので商品の受取が翌日以降になりました。免税カウンターに行ったところ、商品を確認したいので受け取った日に来てください、ということでした。とはいえ当日カウンターでレシートに係の人が注意書きを書き込んでいましたので、いずれにせよ当日中に必ずアクションは起こす必要があるのだと思います)

またマルイと西武百貨店では免税手数料が必要で、消費税8%分まるまるが返ってくるわけではありません。どちらも免税手数料率は販売価格の1.1%。つまり6.9%分の金額が返ってきました。
しかも、驚いたことに現金で返ってきました...
カードで(カードに?)返ってくるんじゃないんだ...必要のない円の小銭が...

あと、マルイではショップのポイントカードに溜まっていたポイントも支払いに充当したのですが、免税金額はポイント払いであろうとカード払いであろうと関係なく、もともとの金額に対して行われました。
買ったお店の段階では「ポイント支払い分は差し引いて免税になります」と説明されたのですが、免税カウンターで、「ポイント分も含めて免税対象になりますので」と訂正されました。
ラッキー、というか、ありがたい。
同様に、リーガルシューズでは商品券を使いました。そういえば、リーガルシューズは池袋西口店で買い物をしたのですが、お店の方がすごく親切で感激しました。おもてなし?

個人的に注目なのは、やはり紀伊國屋書店(@新宿本店)!
日本語の普通の本も免税になるのは素晴らしい! そもそも本屋さんで免税を取り扱っているところ、ほとんどないんですよね。大型書店も軒並みだめです。まあ、普通の日本語の本を免税で買うなんて、主要対象者である外国の人はしませんもんね...,,,
デパートにも本屋さん入っていますが、たとえば西武百貨店池袋店では三省堂が入っているものの、三省堂は免税の対象外と免税カウンターで聞きました。
紀伊國屋ますます偉い!
ここは1階の奥側(歌舞伎町側=別館アドホック側)にあるCゾーンに、免税カウンターがあります。
ここにあるカゴを持って紀伊國屋書店の上から下まで渡り歩ける(カゴに入れておけば、どのフロアのものでもまとめて会計できる)のですが、アドホック(コミックやDVDなど)や地下(旅行ガイドなど)は別会計らしいので、ちょっと注意が必要です。また書籍以外の品目は対象外のものもあるので、カウンターで相談したほうがよいと思います。
アドホックと地下の分は支払いをすませレシートを免税カウンターに持っていけばよいそうです。当日の会計合計が5千円以上であればよいので、アドホックでの買い物分も合計できます。
ここでも現金で返金されました。
今回アドホック(マンガを買いました)と本館の分と合算してもらう必要があったのですが、ひょっとすると本館の買い物だけで免税手続きをする場合は、税抜金額で会計して終わりだったのかもしれません...(なので、①にも②にも書きませんでした)
アドホックの方はポイントカードを出せたのでポイントがたまりましたが、本館分は出すのを忘れてしまったのでポイントはついていません。忘れずに出せばポイントもらえたんだと思います。しまった...

どの場合も、パスポートを提示する必要があります。なので、日本滞在中は持って歩いたほうがよいと思います。
ここで入国スタンプが確認されます。スタンプがいっぱい押されているパスポートの場合、必要な入国スタンプのある場所にポストイットを貼っておくとか、ページを折り曲げるとかして、わかりやすくしておくと手続きが早くなります。
(外国の)居住許可証を見せてくれ、という店が1つだけありました。
手続きがおわると、パスポートにレシートと輸出免税物品購入記録票を貼り付けてくれます。これを出国までの期間なくさないようにしないといけません。
そう、非居住者が海外に持っていく(持って帰る)用に買い物をすると、輸出になるんですね。なんか大それたことをやってのけている気分。
あとは、店側が用意する書類にサインします。

どこのお店か忘れましたが、こういう紙をもらいました。
DSC_1286.JPG
日本語で作って意味があるのだろうか...

品物については
「出国の際には、購入した免税品とパスポートに貼付した輸出免税物品購入記録票を税関に提出してください」
と書いてあったりするのですが、ものによっては機内に持ち込めないものがあります(液体とかね)。
「(スーツケースに入れて預け入れ荷物とする場合)スーツケースを預ける際にチェックインカウンターで航空会社に申し出てください」
という案内もあったりしましたので、念のため申し出たら、
「そのままで大丈夫ですよ」
と言われました。

あとは出国時(今回は@羽田空港)、セキュリティチェックを終えたすぐあとに税関があるので、そこでパスポートに貼り付けてもらっていたレシートたちを提出して終わり、です。
実際に品物は見せませんでした。
税関の人、親切でした。
ホチキスやテープでパスポートにとめられているレシートなどを丁寧にとってくれました。ありがとう!
実際に品物は見せなかったということは、パッキングされて開けられないはずの消耗品も開けて使い始めちゃってもわからない、ということではないかと思われるかもしれませんが、税関の人はいつ何時でも見せろという権限はありますし、今回見せなかったからと言って大丈夫とは言い切れず、なにより法律や制度は守りましょう(笑)。


いつものことですが、説明がへたくそでうまく書けた気がまったくしませんので、もし何かご質問等あればお寄せください。わかることでしたら、回答します!

<2021.1追記>
2020年12月に一時帰国した際の買い物についても書きました。
あまり変わり映えしませんが、ご興味があれば、こちら



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