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カンナ 出雲の顕在 [日本の作家 高田崇史]


カンナ 出雲の顕在 (講談社文庫)

カンナ 出雲の顕在 (講談社文庫)

  • 作者: 高田 崇史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/09/12
  • メディア: 文庫

<裏表紙あらすじ>
社伝を奪い逃走中の諒司から呼び出しを受けた竜之介は、一人、出雲へ。そこで、現在の天皇家である「金烏(きんう)」とは別に、裏の天皇家の「玉兎(ぎょくと)」があり、竜之介はその関係者だと告げられる。一方、竜之介を探して島根へと向かった甲斐と聡美は、出雲大社と素戔嗚尊(すさのおのみこと)の謎に挑むも、激しい抗争に巻き込まれてしまう!


シリーズも順調に巻を重ねて八冊目、とかいって、このシリーズは次の九作目「カンナ 京都の霊前」 (講談社文庫)で完結しています。
感想のほうは、ずいぶん滞っておりまして、読了本落穂拾いです。
手元の記録によると2015年12月に読んでいます。前作「カンナ 天満の葬列」 (講談社文庫)(感想ページはこちら)を読んだ後わりとすぐに読んでいたのですね。

今回のテーマは、出雲大社。
QEDシリーズでも「QED 出雲神伝説」 (講談社文庫)(感想ページはこちら)で取り上げられていましたね。

プロローグで、早乙女諒司の視点で、
「ことほど左様に、出雲は謎の国だ。」(9ページ)
と語られるのが、とてもいい導入部になっていますね。
「出雲国は、多くの歴史学者たちから『神話の中の国』だとか『単なる夢物語』などと言われ続けてきた」(7ページ)
というあたりから、わくわくしちゃいます。

甲斐の能力もばんばん開発・発達していっています。

シリーズとしては、怪しげな組織が入り混じって大変なことになっていますが、ある組織(とここでは書いておきます) の狙いが簡潔に50ページくらいから書かれています。

主人公である鴨志田甲斐が跡取りである出賀茂神社に伝わる社伝『蘇我大臣馬子傳暦』(そがのおおおみうまこでんりゃく) が重大な秘密を秘めていてその争奪戦が繰り広げられる、ということでスタートしたシリーズですが、うーん、どうでしょうね。千年以上前の出来事をつづった文書が発見されたから、あるいは広く世に出たからと言って、世界は動くでしょうか?
割と登場人物たちは無邪気に、「真実」が明るみに出れば世の中が変わる、と信じているようですが、現状を変更するほどの力があるのかどうか......
まあ、これを言ってしまっては元も子もないのですね。
独特の?高田史観ともいうべき内容は充実してすごく面白いので、そのあたりはあまり気にはしていないのですが。

シリーズはいよいよ次の
「カンナ 京都の霊前」 (講談社文庫)
でラストです。
楽しみ。(読み終わっていますけどね)












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