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Kiss me again その2 [タイ・ドラマ]

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タイのドラマ「Kiss Me Again」の感想の続きです。
その1では、Sandee(サンディ)のお姉さんたちに触れましたが、いよいよ Pete (ピート)と Kao(カオ)です。

その1 で引用した告知では、右端に押しやられ、サイズもちょっと小さ目だった ピートとカオですが、物語的にはこの二人のストーリーが一番インパクトありました。
ピートとカオのファンというのか、演じている Tay と New のファンというのか、ボーイズラブファンの熱い支持を得ているようで、GMM TVは YouTube に、ピートとカオのシーンだけを抜き出したバージョンをアップしています。
こちらには、日本語の字幕がついています。
このクリップに従って、ピートとカオのストーリーを紹介します。
(ただしこのクリップは二人が出てくるシーンをすべて抜き出してあるわけではないので、ご留意を)



最初は犬猿の仲だったのですね、二人は。
高校でも知り合いで、カオの友人 Rain(レイン)をめぐって揉めたこともあった。
(ちなみにレインを演じているのは、「2gether」でタインの友人役をやっていた俳優さんです)
大学では、Sandee(サンディ)、Thada(タダ)、June(ジューン)とあわせて5人の仲間を形成するのですが、カオに対するピートの態度はとても悪く、ピートは課題をカオに押しつけて平然としているし、言動もとげとげしい。

ある夜、レインたちがピートに復讐しているところに、カオが遭遇し、倒れているピートを助け起こそうとしたところ、カオを嫌うピートと揉み合いのようになり、偶然、唇が触れ合ってしまう。(ここまでEP1 )

このせいで、二人の仲は一層おかしくなる。
気まずくならないように仲間から抜けろ、とピートはカオに言い放ち(EP2)、仲間たちも手を焼く事態に。
このEP2のシーンはとてもいいシーンだと思います。ピート、カオともに表情が素晴らしい。特にカオの表情はいろんなことを物語っていて引き込まれます。



カオは、カメラの腕を活かして、レインの兄 Sun(サン)がやっているカフェの宣伝のための写真撮影に出かけるなど、仲間たち以外の場所での活動を増やしていく。(EP3~)
ピートの元カノであるMint(ミント)をめぐってもいさかい(行き違い?)があり、仲直りしかけていたのに、ピートはカオと再び険悪モードに。(EP6では殴り合いのけんかも)
バーで揉め事に巻き込まれたピートを仲間たちで助けたことを大きなきっかけに、ピートとカオの仲が改善されていく。(EP7
ところが、ミントが、ピートからカオに乗り換えようとし、ピートはカオを殴りつけてしまう。(EP9



ピートとカオの仲はもうだめなのかな、と思えたところ、カオとサンの間に強引に割り込んでいくピート(EP10)
そして、ピートがカオに告白します(EP10)。

この告白シーン、個人的にすごく印象的です。
というのも......
「Love By Chance」(感想ページはこちらこちら)や「SOTUS」(感想ページはこちらこちら)の感想で「理解してくれることへの共感・感情や友情が愛に変わっていくものかどうか、個人的には疑問です。すごくいい友達、親友というレベルになることは容易に想像できるのですが、そこから恋人というステータスになるものかどうか」と書いてきましたが、もう一つ大きな疑問をずっと抱いていました。
人と付き合う場合、恋心を抱くというステップ(ステップA)と、そのこと(自分が相手のことを好きだということ)を自覚するというステップ(ステップB)、2つのステップがあると思うのです。もちろん2つのステップが同時ということもあります。
上の疑問はステップAについての疑問ですね。
もともと異性愛者(ヘテロセクシャル)だった人物が同性とつきあう場合は、ステップBが重要になるのではと思うのです。自分はヘテロセクシャルだと思っているわけですから、同性のことが好きだと認めるというのは一大イベントでしょう、きっと。
だから、どうやってそれを自覚するのか、というのがずっと抱いていた疑問だったのです。ステップBへの疑問ですね。
それをこの告白シーンは、すっと回答してくれています。
「俺が独り占めしたいのはおまえだ!
最初は俺も Mint を独り占めしたいんだと思ってた。
けどおまえが他の奴と親しくしてるのを見て妙な気分になった。
俺はおまえが好きなんだと思う」
ああ、これは納得できます。なるほど。これだと自覚しますよね。

ピートの性格は、激烈なところがあるのですが、ある意味まっすぐであることがこれまでにもしっかり伝わってきていますので、こと自覚してからの足取りの確かさは素直に信じられます。
対するカオは、こちらはどうももともと同性が好きなタイプのようなので、かつ、仲が悪くはなっていてもピートのことを大切に思っていたようなので、それ(ピートの告白)に応えられるのも自然です。

とはいえ、カオもあっさり受け入れたわけではなく、Mint とすっきりカタをつけることをはじめ、ピートに誠実さを求めていきます。

ピートとカオは、ずっと緊迫感のある関係を続けてきたこともあって、二人がカップル(あるいはカップル未満?)として仲良くしているシーンって、実はあんまりありません。
EP11で、ピートとカオが二人してサンのカフェを訪れるシーンは貴重で、二人の距離感がぐっと縮まっていることを示す、いいシーンです。また同時に、カオに気があるであろうサンが、カオはピートのことが好きなのだと悟るシーンでもあります(ピートがカオのことを好きなのは、割り込んできたところから察していたでしょうけどね)。

Mint とはもう一悶着あるのですが、それがちゃんと次の山場につながっているのですね。
その山場は、ピートの父親に二人の関係が知れてしまうところ(最終エピソードであるEP14)。
このお父さん、「SOTUS S」(感想ページはこちらこちら)に出てくる Ocean Electric社のCEOでしたね。

ピートとカオの物語は、ほかの3つのカップルをはるかに上回るいいインパクトでした。
このあと物語の中の時間的には「Kiss」となり、さらに「Dark Blue Kiss」となります。


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センニン


ご訪問 & nice! ありがとうございました。
また遊びに来ます。
by センニン (2020-12-03 19:43) 

31

センニンさん
ご訪問 & nice! ありがとうございます!
by 31 (2020-12-03 20:18) 

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