SSブログ
イギリス・ロンドンの話題 ブログトップ
- | 次の10件

日本で免税の買い物 [イギリス・ロンドンの話題]

今回は本の話ではなく、今回の年末年始の日本帰省の話を書いておきたいと思います。
それは、海外居住者として、日本で免税で買い物をしたこと、です。

日本人が海外旅行の際免税で買い物をするように、日本へやってくる外国の人びとも免税で買い物ができます。中国人の”爆買い”は最近下火になったと報道されていますが、象徴的な動きですよね。
日本での免税は、外国の人だけではなく、海外に住んでいる日本人も対象になります。
今回利用したのはこの制度です。

観光庁のHPを見ると対象となる日本人は、
1.外国にある事務所(日本法人の海外支店等、現地法人、駐在員事務所及び国際機関を含む)に勤務する目的で出国し外国に滞在する者
2.2年以上外国に滞在する目的で出国し外国に滞在する者
3. [1]及び[2]に掲げる者のほか、日本出国後、外国に2年以上滞在するに至った者
4.[1]から[3]までに掲げる者で、事務連絡、休暇等のため一時帰国し、その滞在期間が6か月未満の者
※居住者又は非居住者と同居し、かつ、その生計費が専らその居住者又は非居住者に負担されている家族については、その居住者又は非居住者の居住性の判定に従うことになります。

となっています。
ぼくは1と2に該当するみたいです。で今回の帰国では4を満たしています。
この定義わかりにくいと思うのですが、1~3のいずれかに該当する人は日本人であっても(税法上)非居住者ということで、1~3に該当する非居住者は日本へ帰ってきていても(=購入時点で日本にいても)滞在期間が6か月未満であれば4により非居住者として取り扱う、ということかと...

注意すべきなのは、パスパートに入国スタンプがなければならないということ。
今回は羽田空港で入国でした。
いま日本人は入国の際顔パス状態ですが、これだけでは入国スタンプなしとなってしまいます。
機械を通った後すぐに入国スタンプを押してもらえるところがあるので、ここで忘れずにスタンプを押してもらう必要があります。

対象品目は、
通常生活の用に供される物品(一般物品、消耗品)であること。
 非居住者が事業用又は販売用として購入することが明らかな場合は、
 免税販売対象外になります。

一般物品
・1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額が5千円以上。
・販売合計額が100万円を超える場合には、旅券等の写しを経営する事業者の納税地又は販売場の所在地に保存すること。

消耗品
・1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額が5千円以上、50万円までの範囲内であること。
・非居住者は、消耗品を購入した日から30 日以内に輸出する旨を誓約すること。
・消費されないように指定された方法による包装がされていること。

平成30年7月1日以降、「一般物品」についても「消耗品」と同様の特殊包装を行うこと等を条件に、合算が可能となります。
※一般物品と消耗品を区分して、これまでと同様の免税対象要件で免税販売することも可能です。

です。
観光庁のHPによると、
一般物品の例として、家電製品、カバン・靴、洋服・着物、時計・宝飾品、民芸品、
消耗品の例として、食品、果物、化粧品、飲料、医薬品、
が挙げられています。

一般物品と消耗品に分かれて、それぞれ合計5千円以上か、一般物品と消耗品の合算で5千円以上で免税対象となります。(為念ですが、税抜価格で5千円以上ということです)

そういえば、マツモトキヨシで、
「1週間以内に日本から出国されますか? 1週間以内に持ち出さないと免税できないというルールがありまして...」
と説明されましたが、上↑の観光庁のHPからの引用にあるように、
「非居住者は、消耗品を購入した日から30 日以内に輸出する旨を誓約すること」
ですので、お店の人の勘違いですね。

注意すべきなのは、消耗品はパッキングされてしまって日本ではあけることができない、ということです。一方一般物品は日本で即座に使用可です。で、一般物品と消耗品の合算で5千円以上という場合は、一般物品も消耗品も一緒にパッキングされるので一般物品も使えなくなってしまいます。
マツモトキヨシで会計する際にも、「日本で使えないですが、よろしいですか?」と確認してくれました。


あと、今回は大丈夫でしたが、消耗品のパッキング、お店の人の技量(?) によって差が出ると思います。
スーツケースなどに入れる際に、入れやすいようにパッキングしてくれるとは限らないので、袋を分けてもらうとか頼んで自分で荷造りしやすいように注意しておいたほうがよいかも、と思いました。
それぞれの商品の箱も邪魔になりますからね......箱から出してパッキングしてください、なんてリクエストが可だと助かりますね。

で、どこで免税のお買い物ができるか、ということですが、どこでもいいというわけではなく、免税取扱店でなければなりません。
これまた観光庁のHPで調べられますが、日本語対応はされていないようですね...
免税取扱店では、最近目立つように掲示されていることの多い下のマークが目印です。

001069965.png


今回実際に免税で買い物をしたのは、
マツモトキヨシ(食品、コンタクト用品、医薬品など)、ユニクロ(衣料品)、リーガルシューズ(靴)、マルイ(衣料品)、西武百貨店(衣料品)、紀伊國屋書店@新宿本店(書籍)
です。
ドン・キホーテや無印良品でも免税買い物しようと思っていたのですが、1日5千円を超えなかった...結果、消耗品はマツモトキヨシだけでしたね。
それと、家電だと量販店で、ということになるかと思いますが、ヤマダ電機であったりビックカメラであったりの場合、免税利用だとポイントがつかないようなので、免税より普通に買ってポイントをGETしたほうが得な場合が多いようです。
実際今回ビックカメラで小物中心に5千円を超える買い物をしましたが、免税ではなく普通に買うことにしました。

免税のシステムはお店によって違います。
①レジの段階で免税金額で買い物をするタイプ:マツモトキヨシ、ユニクロ、リーガル
②普通に会計したあと、免税カウンターで返金手続きをするタイプ:マルイ、西武百貨店
がありました。
②のタイプでも会計する際、免税にする旨はお店の人に言ったほうがよいと思います。
免税の手続きは買ったその日にする必要があります。なので2日に分けて購入して5千円を超えても[×]です。
(ただし、西武百貨店ではチノパンを購入したのですが、直しが当日中では間に合わなかったので商品の受取が翌日以降になりました。免税カウンターに行ったところ、商品を確認したいので受け取った日に来てください、ということでした。とはいえ当日カウンターでレシートに係の人が注意書きを書き込んでいましたので、いずれにせよ当日中に必ずアクションは起こす必要があるのだと思います)

またマルイと西武百貨店では免税手数料が必要で、消費税8%分まるまるが返ってくるわけではありません。どちらも免税手数料率は販売価格の1.1%。つまり6.9%分の金額が返ってきました。
しかも、驚いたことに現金で返ってきました...
カードで(カードに?)返ってくるんじゃないんだ...必要のない円の小銭が...

あと、マルイではショップのポイントカードに溜まっていたポイントも支払いに充当したのですが、免税金額はポイント払いであろうとカード払いであろうと関係なく、もともとの金額に対して行われました。
買ったお店の段階では「ポイント支払い分は差し引いて免税になります」と説明されたのですが、免税カウンターで、「ポイント分も含めて免税対象になりますので」と訂正されました。
ラッキー、というか、ありがたい。
同様に、リーガルシューズでは商品券を使いました。そういえば、リーガルシューズは池袋西口店で買い物をしたのですが、お店の方がすごく親切で感激しました。おもてなし?

個人的に注目なのは、やはり紀伊國屋書店(@新宿本店)!
日本語の普通の本も免税になるのは素晴らしい! そもそも本屋さんで免税を取り扱っているところ、ほとんどないんですよね。大型書店も軒並みだめです。まあ、普通の日本語の本を免税で買うなんて、主要対象者である外国の人はしませんもんね...,,,
デパートにも本屋さん入っていますが、たとえば西武百貨店池袋店では三省堂が入っているものの、三省堂は免税の対象外と免税カウンターで聞きました。
紀伊國屋ますます偉い!
ここは1階の奥側(歌舞伎町側=別館アドホック側)にあるCゾーンに、免税カウンターがあります。
ここにあるカゴを持って紀伊國屋書店の上から下まで渡り歩ける(カゴに入れておけば、どのフロアのものでもまとめて会計できる)のですが、アドホック(コミックやDVDなど)や地下(旅行ガイドなど)は別会計らしいので、ちょっと注意が必要です。また書籍以外の品目は対象外のものもあるので、カウンターで相談したほうがよいと思います。
アドホックと地下の分は支払いをすませレシートを免税カウンターに持っていけばよいそうです。当日の会計合計が5千円以上であればよいので、アドホックでの買い物分も合計できます。
ここでも現金で返金されました。
今回アドホック(マンガを買いました)と本館の分と合算してもらう必要があったのですが、ひょっとすると本館の買い物だけで免税手続きをする場合は、税抜金額で会計して終わりだったのかもしれません...(なので、①にも②にも書きませんでした)
アドホックの方はポイントカードを出せたのでポイントがたまりましたが、本館分は出すのを忘れてしまったのでポイントはついていません。忘れずに出せばポイントもらえたんだと思います。しまった...

どの場合も、パスポートを提示する必要があります。なので、日本滞在中は持って歩いたほうがよいと思います。
ここで入国スタンプが確認されます。スタンプがいっぱい押されているパスポートの場合、必要な入国スタンプのある場所にポストイットを貼っておくとか、ページを折り曲げるとかして、わかりやすくしておくと手続きが早くなります。
(外国の)居住許可証を見せてくれ、という店が1つだけありました。
手続きがおわると、パスポートにレシートと輸出免税物品購入記録票を貼り付けてくれます。これを出国までの期間なくさないようにしないといけません。
そう、非居住者が海外に持っていく(持って帰る)用に買い物をすると、輸出になるんですね。なんか大それたことをやってのけている気分。
あとは、店側が用意する書類にサインします。

どこのお店か忘れましたが、こういう紙をもらいました。
DSC_1286.JPG
日本語で作って意味があるのだろうか...

品物については
「出国の際には、購入した免税品とパスポートに貼付した輸出免税物品購入記録票を税関に提出してください」
と書いてあったりするのですが、ものによっては機内に持ち込めないものがあります(液体とかね)。
「(スーツケースに入れて預け入れ荷物とする場合)スーツケースを預ける際にチェックインカウンターで航空会社に申し出てください」
という案内もあったりしましたので、念のため申し出たら、
「そのままで大丈夫ですよ」
と言われました。

あとは出国時(今回は@羽田空港)、セキュリティチェックを終えたすぐあとに税関があるので、そこでパスポートに貼り付けてもらっていたレシートたちを提出して終わり、です。
実際に品物は見せませんでした。
税関の人、親切でした。
ホチキスやテープでパスポートにとめられているレシートなどを丁寧にとってくれました。ありがとう!
実際に品物は見せなかったということは、パッキングされて開けられないはずの消耗品も開けて使い始めちゃってもわからない、ということではないかと思われるかもしれませんが、税関の人はいつ何時でも見せろという権限はありますし、今回見せなかったからと言って大丈夫とは言い切れず、なにより法律や制度は守りましょう(笑)。


いつものことですが、説明がへたくそでうまく書けた気がまったくしませんので、もし何かご質問等あればお寄せください。わかることでしたら、回答します!

<2021.1追記>
2020年12月に一時帰国した際の買い物についても書きました。
あまり変わり映えしませんが、ご興味があれば、こちら



nice!(22)  コメント(0) 
共通テーマ:

オープン ハウス : Open House London [イギリス・ロンドンの話題]

先週の話になりますが、9月の22日(土)、23日(日)の二日間、オープン ハウスというイベントがロンドンで開かれていました。
イベントのHPによるとこれはロンドンの800以上の建物を無料で一般開放する、というものです。1992年から毎年やっているみたいなので、かなり歴史も積み上がってきていますね。

せっかくロンドンにいるんだし、近くの建物くらい行ってみようかな、と軽い気持ちで参加しました。あいにくあまり天気は良くありませんでしたが...
公開対象建物のなかには、このイベントではなくても一般公開されているものも含まれています。でも、なかなかそういった建物でも行く機会なんてないもの。こういうイベントをきっかけに訪れるのもいいですよね。
今年の公開リストには、10 Downing Street なんてのもありまして、えっ、首相官邸にも行けるの!? と大喜びしたのですが(ミーハー)、残念ながらこちらは完全事前予約制で、気づいたときにはもう SOLD OUT。
それでも2日間で13個行きました。

The UK Supreme Court
HM Treasury
Foreign & Commonwealth Office
The Banqueting House
Royal Institution of Chartered Surveyors
International Maritime Organization
'Roman' Bath
King's College London, Strand Campus
The Temple Church
St Bride Foundation
Apothecaries' Hall
Stationers' Hall
The City Churches: St Mary-le-Bow

このうち'Roman' Bathはさすがにしょぼさにびっくりしましたが(まあ歴史的意義はあるのかもしれませんが)、それ以外はそれぞれなかなか楽しめます。

ガイド付きで案内してくれるところもありますし、体験?できるようにしてくれているところもあります。

面白かったのは、St Bride Foundationですね。活版印刷の展示があって試しにやらせてくれました。写真がその機械。
円盤のところにインクが塗ってあって、その下の黒いところに版組みしたパネル(?) をはめ込んで使います。なかなか楽しい。
DSC_0712 small.jpg

The UK Supreme Court(最高裁判所)も、イギリスの判事が身に纏う、鬘とマントを使わせてくれます。
DSC_0533 SMALL.jpg

Foreign & Commonwealth Office(外務・英連邦省)では、話題のにも会えました。
DSC_0592 SMALL.jpgDSC_0591 small.jpg

って、本来の目的である建築物という観点がずいぶん薄れてしまっていますが...そちらの意味で、
King's College London, Strand Campusからチャペル、
DSC_0671 small.jpg
Stationers' Hallからホールの写真をアップしておきます。
DSC_0727 SMALL.jpg


nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:

イングリッシュネス [イギリス・ロンドンの話題]

イングリッシュネス

イングリッシュネス

  • 作者: ケイト・フォックス
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2017/12/09
  • メディア: 単行本

<裏表紙あらすじ>
名乗りながら笑顔でイギリス人に手を差し出したとき、鼻に皺をよせてあいまいな笑みが返ってきても、肩すかしをくった気分になることはない。どんな仕事をしているのか、結婚はしているか……知りたくても、尋ねてはいけない。「推理ゲーム」「相互情報開示計画」に参加して外側からじわりじわりと正解にたどりつくのがルール。
パブで、いつ果てるともしれぬ客同士の応酬――自慢し合い、罵り合いを目の当たりにしても、はらはらするにはおよばない。カウンターに群がる客の中で、注文をとってもらおうと手をあげてウェイターを呼んだら顰蹙をかう。そこには「パブでの会話」の、「見えない列」の、「パントマイム」のルールが存在している。
晴れていようが吹雪こうが会えばまず天気の話。感情をあらわにすることを避け、ひとこと話すにも独特のユーモアとアイロニー。これを使ったが最後「下の階級」の烙印を押されてしまう7つの言葉とは…… 
男性・女性を問わず、あらゆる年代、階級の英国人のふるまいと会話を人類学の手法によって観察し、隠れたコードを導き出す。リアルなイギリス文化をかろやかな筆致で描いた本書は、第一版刊行より10年来のベストセラー。本書はその前半を収める。


いつもの読書傾向とは極端に違う本です。
なにしろ小説じゃない!

社会人類学者(作者自身の言葉によれば、ポップ人類学だそうです)によるイギリス人の特性を書いた本です。
ここでいうイギリス人とは、グレート・ブリテン全体を指すのではなく、England です(このことは作者も序章の最後のところで述べています)。
対象としているのはイングランド人であって、British ではないのですね。スコットランド人、ウェールズ人、アイルランド人は含まれていません(ちなみに、作者は『確かに厳密には、北アイルランドは「グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国」の一部で、ブリテンの一部ではない。だがわたしが北アイルランドの人びとから受け取った手紙には、彼らが自分たちをブリティッシュとみなし、「連合王国」という枠の中に入れられることをよしとしない旨が述べられている』(31ページ注)と注意深く書き加えています。)。
この訳書は原書の前半部分だけを訳したものだそうですが、うーん、正直もうおなか一杯です。この種の本、読みつけてないからなぁ。
(2017年12月に出たもののようなので、おそらくいずれ後半も訳されるのでしょう。ひょっとしたらこの「イングリッシュネス」の売れ行き次第だったりして...)

端的にいうと訳者はあとがきで、「むきになる」ことをよしとしない、と美しくまとめられています。
ここでいうむきになるという原語は、earnest。
どんどん繰り出される事例はそれぞれ興味深いですが、このある意味醒めた部分こそイングランド人の肝ということでしょうか。
身も蓋もない言い方をすると、面倒くさい人たち(笑)。
でも、これ日本人にも共通するところが多々あって、苦笑します。
第5章「パブの作法」の結びで、「唯一日本人が似ている。おそらく慎みや形式、社会的立場の違いにひどく敏感な文化を持つ、狭く密集した島国社会だからだろう」(171ページ)と書いてありますが、このパブの作法のみならず、あちこちで共通点が見つかります。

ちなみに、パブについては、
『パブはイギリス文化の重要な一部だが、同時に「社会的限定区域」であり、ある意味で「識閾」である。つまり、両義的、周辺的、境界的な場所で、そこではある程度の「文化的寛解」ーー通常の社会的ルールの、構造化された一時的緩和ないし停止ーーが見られる(「正当化された逸脱」「タイムアウト中の行動」と呼ばれることもある)』(147ページ)
とされています。大層な...

興味深い点は多々ある本ですが、やっぱり第4章にあたる「言語と階級」がいちばんおもしろく感じましたね。作者のいう「七つの大罪」は、勉強になるのを通り越していっそ笑えます。
・パードン
上流階級と上層中産階級は使わない。上層中産階級がソーリー? で、上流階級(と労働者階級)はホワット? というそうです。
・トイレット
上層中産/上流階級は、ルーかラバトリー。労働者階級もトイレット。
・セルヴィエット
上層はナプキン。
「これもお上品ことばのひとつで、普通の英語ではなく気取ったフランス語を使うことでステイタスを上げようとする、見当違いの例である」(132ページ)と痛烈な記載があります。
・ディナー
昼食を指す場合、労働者階級。夕食をティーと呼ぶのも労働者階級とのこと。
上流階級は夕食をディナーまたはサパーと呼ぶ、と。
興味深いのは『高い階級の人たちにとって「ティー」は、四時ごろにとるお茶とケーキ、スコン(「スコーン」と伸ばさない)、または軽いサンウィッジュ(「サンドウィッチ」とは発音しない)のことである。低い階級の人たちはこれを「アフタヌーン・ティー」と言い、「ティー」は夕食を指す』(134ページ)と書かれていること。こんなの知らないや!
・セティ
セティやカウチと呼ぶのはせいぜい中層中産階級で、上層中産階級かそれ以上はソファと呼ぶそうです。
・ラウンジ
これはソファを置く部屋の呼び方です。
セティは「ラウンジ」か「リビングルーム」に、ソファは「シッティングルーム」か「ドローイングルーム」に置かれるそうです。
そういえば「ドローイングルーム」の語源を知らなかったのですが、「ディナーの後、食堂から下がって(ウィズドロー)女性たちがくつろぐ部屋」(135ページ)から来ているのですね。
・スイーツ
これは料理のコースの最後に供されるもののことで、上層中産/上流階級は「プディング」。決して「スイーツ」「アフターズ」「デザート」とは言わないらしいです。

「ポッシュに(上流階級のように)」という語は上流階級は使わず、スマートだとか(スマートに対する語は、コモンやチャヴ)、「マム」「ダッド」がコモンで、「マミー」「ダディー」がスマートだとか...
こういう話の種はつきないのでしょうね。

あとは、『イギリスの「国家記念日」ともいうべき聖ジョージの祝日は四月二三日」』(100ページ)という記載があって、この日を意識したことがなかったので勉強になりました。
でもこれ、お休みになる日ではないような気がします...それくらい祝われていない!?





原題:Watching The English
   The Hidden Rules of English Behaviour Second Edition
作者:Kete Fox
刊行:2004年、2014年
訳者:北條文緒・香川由紀子



nice!(22)  コメント(0) 
共通テーマ:

外付けハードディスクご臨終? [イギリス・ロンドンの話題]

先日ご報告(?) しましたように、船便が届きました!

その中に、写真とか動画とかその他ファイルを保存していた外付けハードディスクもいくつかあったんですね。
うれしくなって、あれこれPCにつないでみたりしていたんですが、そのうち一番古いものをコンセントにつないだところ、なにやらいやーな、ボンというような音がして、ハードディスクから煙が...
あわててコンセントを引き抜いたものの、そのあとも数秒間ボンという音が断続的に。煙も音に合わせて何度も上がるありさま。
あれ~??
まさか電圧対応していない!?

今どきの電化製品は昔と違い、日本やアメリカの100V近辺の電圧でも、イギリスをはじめとする240Vの電圧でも平気なように作られているので、油断していました。
確かに、古いものだしなぁ。500GBしか容量もない。
(ご参考までですが、それ以外のHDDは240V でも大丈夫です!)


正直、今回の引っ越しでも変圧器は持ってきていないんですよね...
そりゃあ、まあ、100Vにしか対応していないのを、240Vにつないじゃったらひとたまりもないよなぁ...あ~あ。
結構な音と煙だったしなぁ。

仕方がないので「決して分解しないでください」とマニュアル(?) には書いてあるでしょうが、分解してみて様子を探ることに。
うーん、よくわからない。でも、ケースの部分やそれに連なる回路はさておき、ハードディスクそのものはなんか異常なさそうに見えます。

日本でならハードディスクケース持っていましたが、こちらには持ってきてないよ~。
ということで、こちらの Amazon でハードディスクケースを購入して試してみることに。
516W2TNstaL._SL1001_.jpg
注文した翌日には届いて、さて、Try。
ドキドキしましたが、なんと、無事!
やったー。ついてる。
心なしか、ハードディスクケースがかっこよく見える。
(いや、確かに日本で持っていたケースもかなり古いので、実際、それと比べるとずいぶんデザインもよくなっています!)

被害に遭ったHDD(加害者はぼくですが)は、BUFFALOのもので、下の写真はBAFFALOのHPから拝借しました。ちなみに、とっくに販売終了です。

hd-csu2.jpg

丈夫な設計をしてくれていたおかげでしょうか? 
そういえば、ハードディスクの寿命は3年程度、と言われていますが、いやいや、なんのなんの。その数倍は持っていますよ。
BUFFALOさん、偉い!
なんにしても、よかった、よかった...

<蛇足>
たった今、イングランドがフットボールのワールドカップで、クロアチアに敗れました...


nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:

象を護ろう [イギリス・ロンドンの話題]

読書を離れまして...

7月になりました。
ようやく夏らしい気候になってきました、ロンドンも。
テレビの天気予報で、もう6日連続で雨が降ってないよ、すげーな、とか言っています。気温も暑い日が続いていますね。
それでも朝晩は涼しい、場合によっては暑かったりもするんですが。

天気がいいと、ふらふらと出歩いてしまうのは、イギリス人も日本人も一緒。
ボンドストリート駅近くのSouth Molton Street(車の通れない通りです)で、象の彫刻(置物?)が設置されていました。
DSC_0163.JPGDSC_0158.JPGDSC_0162.JPG
結構なインパクトですよね。下↓のお店(?)が置いたもののようです。
絶滅しそうな象を保護しましょう、っていうアピールのようですが、FOR SALE って、こんなもの買う人いるんでしょうか? こんな大きなもの、買ってどこに置くのだろう?
お店の中には、もっと手ごろな大きさの置物もありました。
DSC_0160.JPG
全く関係なく、途中にくまの置物もありました。ついでに写真とりました。
DSC_0166.JPG
ぷらぷら歩いて、ニュー・ボンドストリートへたどりついたんですが、ここは有名なブランド街。あまり立ち寄る場所ではありませんね...場違い。
ここ、それぞれ立派なブランド店なんですが、通りの共通のコンセプトということなのか、それぞれの店が旗を掲げているのが目を惹きました。こういうのなんかいいですね。日本でもどこかやればいいのになぁ。
DSC_0169.JPG


nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:

女性参政権100周年記念パレード [イギリス・ロンドンの話題]

読書を離れまして...

本日6月10日、女性参政権100周年を記念するパレード(Procession という語がつかわれていますね。ニュースでは March という語も使われていました。日本だとデモと呼ぶかもしれませんね)が、イギリスの4ヶ所で行われました。ロンドンのほか、ベルファスト、カーディフ、エディンバラです。
ロンドンのパレードのゴール地点が家の近くだったので見に行きました。

イギリスでは、1918年2月6日、財産などで一定の条件を満たした30歳以上の女性に選挙権を認める法律が成立したことで女性参政権がスタートしたようです。
(なので、なぜ今日がパレードなのか、ちょっとわかりません...気候がよくなるのを待っていたのでしょうか??)
参政権運動の指導者だったミリセント・フォーセットの銅像も4月24日にパーラメント・スクエア(国会議事堂の前の広場)に設置されました。

DSC_0022.jpg

パレードやデモといっても、堅苦しい感じではなく、女性が集まって行進していくというだけの(だけ、というと失礼な感じがしますが、言いたいことを感じ取っていただければ)、どことなくのどかな感じ。きっちり統制のとれたものでもなく、自由な感じがしました。

先頭がゴール地点に来たところ
MOV_0039_Moment.jpg

楽隊(?) は行進せずに、パーラメント・スクエア近くで演奏していました。
こちらも女性のみ。
画面右側の方の、ホワイト・ホールという通りを行進しています。
DSC_0047.jpg

ちょっと列を遡って、途中を撮影。
DSC_0050.jpg

ちなみに最後尾はこんな感じです。行進の途中でも、気にせず抜け出す人がいっぱいいました。
ラフな感じが伝わればよいのですが。
DSC_0051.jpg

ミリセント・フォーセットの銅像のところも、列から離れた人たち(ゴール後の人もいれば、途中で抜け出した人もいますね、きっと)が集まっていました。
DSC_0046.jpg


<おまけ1>
最近映画にもなったチャーチルの像もパーラメント・スクエアにあるので、撮っておきました。
MOV_0027_Moment.jpg

<おまけ2>
パーラメント・スクエアといえば、国会議事堂=ビッグベンなんですが、現在修理中です。
パーラメント・スクエアから見たらこんな感じ。
DSC_0023.JPG
ウェストミンスター・ブリッジから見るとこうなります。だいぶ、興ざめですね...
DSC_0030.JPG

nice!(13)  コメント(0) 
共通テーマ:
- | 次の10件 イギリス・ロンドンの話題 ブログトップ