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Q.E.D. iff -証明終了-(3) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.iff -証明終了-(3) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.iff -証明終了-(3) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/02/17
  • メディア: コミック


<カバー裏あらすじ>
「三人の刺客」
3人の女性達がそれぞれ別々に、ある詐欺師の殺害を企てた。パーティーの夜に決行された3つの計画は複雑に絡み合い、驚愕の結末を迎えることに!
「自転車泥棒」
小学生の頃、日本に滞在していた燈馬は、自転車泥棒の濡れ衣を着せられる。疑いは晴れたものの謎に終わったその事件と、年月を経て再び対峙することになり‥‥?


Q.E.D. iff のシリーズ第3巻。
帯が刺激的でして、
読者が殺す 殺される!
読者が被害者/犯人として作品に登場する特別企画「あなたを殺します。」から生まれた2作品を完全収録!

おっ、読者が犯人なのか、と大きく期待してしまいました。
読者が犯人といったら、意外な犯人の極北ですから。
しかし、実態は当選した読者の名前を作中人物につける、というもので「読者が犯人」を目指したものではないのです。
なーんだ、つまんない、と大きく落胆しましたが、これは作者・加藤元浩が悪いのではなく、編集部の売り方が悪いので作品に罪はないですね。
読者として自分の名前が登場人物につけられるというのは、それはそれで楽しいでしょうし――もっとも悪辣な犯人役だとちょっと考えちゃうかな? それとも被害者役の方がいやかな?

「三人の刺客」は、三者三様の殺し方が絡み合って事件が複雑な様相を見せるというおがおもしろかったですね。真相そのものはさほど驚くようなものではないのですが、燈馬が死体の隠し方を明かしたときは感心してしまいました。気が利いた隠し方でした。

「自転車泥棒」は、子供時代に燈馬が自転車泥棒の濡れ衣を着せられる、というストーリーなのですが、その真相の是非はともかく、子供を犯人に仕立てる犯人の心理が今一つぴんと来ませんでした。
「重荷を抱いていることが幸せになってしまう」というのは深いですね。非常に印象的です。


<2022.10.17訂正>
タイトルが (2) になっていたので、(3) に訂正しました。
失礼しました。



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