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TharnType その2 [タイ・ドラマ]

タイのボーイズラブ・ドラマ「TharnType」の感想の続きです。
(その1とその2があまりにもアンバランスになるので、その1 を一旦公開したあと修正して一部その2に組み入れました。すでにご覧になった方にとっては一部重複してしまうことになってすみません)

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ストーリーは......

大学生活を始めた Type。サッカー部で活躍できそうで、また、寮の同室 Tharn もいいやつで、いい大学生活が送れそうだ、と思っていたら、Tharn がゲイだと判明。
ゲイが嫌いだと公言し、ゲイをディスる言動を繰り返してきた Type としては、ゲイとは一緒に暮らせないと憤慨。
部屋替えをしようとしますがダメで、Tharn を追い出そうと画策。
この Type の追い出し作戦が、もう小学生のケンカなみの幼稚さで笑えます(とはいえ、やられたら相当迷惑だし、嫌な行為ですけどね)。

対する Tharn は本当にいいやつで、反撃らしい反撃はしない。ちょっとしたいたずら程度のことはしますけどね。
次第に、Type の抱えるトラウマ(この単語あまりにも安直に使われるのでよくないな、と思うのですが、便利なので使ってしまいました)、ゲイ嫌いになった理由の片鱗が少しだけわかってきます。
これらのエピソードでも、Tharn はすごくいいやつなんですよね。
次第に Type の気持ちにも変化が.....

で、Type (の気持ち)が軟化したところで、一気に縮まるんですよね、距離が。
しかも、性的に。
仕掛けるのは Tharn なんですけど(機を見るに敏ということでしょうか?)、ちょっとびっくりです。
「俺のテクニックが気に入ったと正直に言えよ」
なんて恐ろしいセリフが飛び出します(EP3)。

そんななか、Type はゲイの先輩と揉め事を起こしてしまい、ネット上でもさんざん叩かれ窮地に。
Type は Tharn にトラウマを打ち明ける。
Tharn は Type を助けてやる。Tharn オトコマエです。
でね、でね、ここがすごいところなんですが、お礼に? Type は Tharn と寝るというのですよ。借りは作りたくないと言って(EP4)。
いやあ、この展開はあり得ないですよ、普通。
つまりは、この段階までにはすでに Type の気持ちは Tharn に向いていた、とそういうことですよね。

しかし、お礼に寝るって、ある意味失礼な申し出ですよね......
Tharn は Type のことが最初から好きだったようなので、渡りに船、なのかもしれませんが、あくまで Type は自分勝手というのがポイントなんでしょうね(Tharn が Type のことを好きだというのは Type に伝わってはいましたが)。

でまあ、身体の関係ができてしまったわけで、1回だけだぞ、なんて言っていても1回だけで終わるわけもなく......
で、ぐっと仲が進展する。
いいのか、それで と思わないでもないですが、この物語世界だとありなんでしょうね。
Type はこのあと女の子と事に及ぼうとしてできなかったりして、すっかり Tharn 一筋みたいになっちゃいますし。

その後は、Tharn が久しく友達を連れていっていないバンド演奏先であるバーに Type を連れて行くわ(EP5)、寮を出て二人で暮らすことにするわ(EP7)、だまし討ちみたいに Type が Tharn の家族と会わされるわ(EP9)......
2人の仲を疑う Techno を躱しつつもほのめかしたり(EP7)、 Techno に現場?を押さえられたり(EP9)、 Lhong に付き合っていることを知らせたり......(EP9
お決まりの嫉妬とかも出てきますし......観ている方は微笑ましい。

しかし、「2gether」 の Sarawat といい、この 「TharnType」 の Tharn といい、惚れた弱みというのか、結構相手がわがままで自分勝手でも、受け入れちゃうんですよね。
ボーイズラブではこういうパターンが多いのでしょうか?

こうやってラブラブ(死語)の世界に浸っていくのかなぁ、と思っているとですね、このドラマ、とんでもない展開を見せます。
Tharn と Type の仲を引き裂こうという陰謀がめぐらされるのです。
たかが大学生の恋愛に「陰謀」とは大げさな、と思われるかもしれませんが、まさに陰謀と呼びたくなるような黒さです。いきなりのダークサイド。
こんなストーリー展開になるとは......

この流れに、 陰のある弟の Tar が関係してくるのですよ。
Tar はもともと Tharn とつきあっていたんですね。
兄の Tum が、Lhong と Tharn のバンドのギターをやっていて、その関係で Tar と Tharn は知り合いになって、つきあったと。でも結局は別れてしまった。
道理で「Love by chance」で、兄の Tum が Type にやたらと絡んでいたわけですよ。直接 Tharn には聞けないから。

陰謀の黒幕(?) の見当はかなり早い段階でつくと思うのですが、さすがにここでその正体を明かしてしまうのはミステリではないにせよエチケットに反すると思うので伏せておきます。
ふわっとしたボーイズラブの穏やかな世界に浸っていると思ったら、思いきり黒い世界が隠されていたとは。
EP11、EP12の怒涛の展開はすごいです。
特に、EP11のエンディングで黒幕の正体がはっきりしてからの EP12 は圧巻。
それまでにちょっとしたギミックが仕掛けられていたこともEP12 でわかります。
やはりクライマックスは、黒幕との対決シーンですね。
いまこの感想を書こうとして観返したのですが、すっかり見入ってしまいました。
こういう話が好きだというと人格を疑われそうですが、好きです。

本筋とずれるのですが、個人的に気に入ったシーンとして、Type が帰省して旧友 Kom に会うシーンがあります(EP7)。
海岸近くのバー(?) でゲイに声をかけられたあとのシーンですが、その後の Type に大きな影響を与えるシーンだと思います。

最後に、視聴者サービスでしょうね、時間をぐっと3年進めて「Love by chance」よりもあとの頃に設定して、Pete と Tin が登場します。
このとき、Tin はすっかり Can とカップルが成立しているような感じで話していますね(笑)。

個人的に気に入った Lhong 役の Kao が歌う主題歌(?) も気に入りました。
Official MV ではなく、英語の歌詞がついた動画を引用しておきます(オフィシャルMVに映像に歌詞をのっけてあるだけのようですが)。



というのも、この歌詞、結構意味深だからです......
物語を観終わってから、歌詞に注目してみてください。

このシリーズ、好評だったようで、シーズン2が予定されています。




タグ:タイBL
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