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Bad Buddy EP11 [Bad Buddy [タイ・ドラマ]]

タイ・ドラマ「Bad Buddy」の感想で、今回はEP11。

EP10(感想ページはこちら)でそれぞれ親と決裂してしまったプランとパット。
このEP11ではバンコクから逃げ出します。

着いたのが、EP6で出てきた海辺。
物語の展開としては、最終話を前にした小休止といった趣がありますね。

海辺で、いざこざから逃れてゆったりした時間を過ごす二人。
こうなると二人の仲は決定的でして(いや、ずっと決定的ではあったのですが)、

[Eng Sub] แค่เพื่อนครับเพื่อน BAD BUDDY SERIES _ EP.11 [3_4]_Moment(2).jpg

[Eng Sub] แค่เพื่อนครับเพื่อน BAD BUDDY SERIES _ EP.11 [3_4]_Moment.jpg

こんなシーンも。
しかも翌朝のシーンでは、意味深な会話が繰り広げられるという(笑)。

ずっとこの海辺の町にいようとするパットと、戻らなければならないと考えるプランという対立もありますが、二人の間では軽いものですね。
このEP11の最後で二人はバンコクに戻ることを決意し、それぞれの家の前に立ちます。
最終回、どうなるんでしょう?

なんですが、最後についている予告編が、ちょっとただならぬ様子。
来週話で急展開するのがタイドラマの常とはいえ、怖い。
だって、二人が別れた、とか言っているんですよ!

今回は二人が出かけてしまっているので、 Nong Nao Doll はお休みです。残念。


<2022.6.21追記>
感想のリストを作っておきます
Bad Buddy EP1
Bad Buddy EP2~4
Bad Buddy EP5
Bad Buddy EP6~8
Bad Buddy EP9
Bad Buddy EP10
Bad Buddy EP11
Bad Buddy EP12
Bad Buddy 全体を振り返って



タグ:タイBL
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さよならのためだけに [日本の作家 我孫子武丸]


さよならのためだけに 〈新装版〉 (徳間文庫)

さよならのためだけに 〈新装版〉 (徳間文庫)

  • 作者: 我孫子武丸
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2021/11/09
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
「だめだ、別れよう」「明日必ずね」 ハネムーンから戻った夜、水元と妻の月(ルナ)はたちまち離婚を決めた。しかし、少子晩婚化に悩む先進諸国は結婚仲介業PM社を国策事業化していた。PMの画期的相性判定で結ばれた男女に離婚はありえない。巨大な敵の執拗な妨害に対し、二人はついに“別れるための共闘”をするはめに――。孤立無援の戦いの行方、そしてPMの恐るべき真の目的とは?


2021年10月に読んだ12冊目の本。
2012年5月初刷の文庫本で読みました。
この本、2021年11月に新装版が出たんですよね。
上に引用している書影などは新装版のもの。
新装版が出る前に慌てて(?) 読みました。
でも、新装版が出ることは喜ばしい。おもしろい作品ですから。

この作品も特殊設定ミステリに入れてよいのかどうか悩みますが、現実とは違う世界を舞台にしたサスペンスであることは間違いありません。
少子晩婚化対策として、マッチング会社が国策になっており、そこでの判定に基づき婚姻関係を結ぶのが普通になっている世界。
その判定が特Aだった主人公、水元と月(ルナ)。ハネムーンにいったけれど相性が悪く離婚しようと決めたのだが、そこにはさまざまな障害が待ち受けていて……。

この設定で軽快に進む話に乗って楽しめばいいのです。
ここまでで、水元と月は共同戦線を張って離婚に突き進むため様々な困難に一緒に立ち向かううちに離婚したくなくなるんじゃないか、と大抵の人は考えると思うのですが、果たして我孫子武丸がそういう着地を目指すのかどうかも含めて面白いです。

ちょっと残念だなと思ったのが、最後に対決するPM社のボス。
ゲームで言うところのラスボスなのですが、この正体というか実像がちょっとね......
もちろん、このラスボスならではの対決シーンが見られるので、周到な計算に基づいたものではあるのですが、個人的にはマイナスでした。

とはいえ、この世界観、この設定はさまざまな広がりを想像させてくれます。
いろんな作品を生み出せそうな感じがします。
水元と月のその後も気になりますが、違う登場人物たちでまた別の物語を展開してみせてくれないかな、と考えたりもしました。



<蛇足1>
「何ですか、ミトコンドリア占いって」
「知らないのか? ミトコンドリアDNAのタイプを十個に分類して、それぞれどんな性格を受けついてるかって占う――」
「そんなことは知ってますよ。そうじゃなくて、そんなのが非科学的だってことは分かってるでしょうに」(78ページ)
笑ってしまいました。
血液型占いを進化させると(?)、ミトコンドリア占いになるのかも。


<蛇足2>
「魚か、とぼくは少しテンションが下がるのを覚えていた。鍋と聞いて何となくしゃぶしゃぶか何かを期待していたのだった。」(79ページ)
これはあくまで個人的な勝手な思い込みなんですが、鍋という単語でしゃぶしゃぶって連想しないんですよね。
とはいえ、鍋と言われていたのに魚だとテンション下がるのは作中のぼくと同じです(笑)。









タグ:我孫子武丸
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天久鷹央の推理カルテ [日本の作家 た行]


天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/09/27
  • メディア: 文庫


<カバー裏あらすじ>
お前の病気(ナゾ)、私が診断してやろう。
統括診断部。天医会総合病院に設立されたこの特別部門には、各科で「診断困難」と判断された患者が集められる。河童に会った、と語る少年。人魂を見た、と怯える看護師。突然赤ちゃんを身籠った、と叫ぶ女子高生。だが、そんな摩訶不思議な“事件”には思いもよらぬ“病”が隠されていた……? 頭脳明晰、博覧強記の天才女医・天久鷹央が解き明かす新感覚メディカル・ミステリー。


2021年10月に読んだ11作目の本です。
知念実希人のシリーズ第一作。
知念実希人は、
「仮面病棟」 (実業之日本社文庫)(感想ページはこちら
「時限病棟」 (実業之日本社文庫)(感想ページはこちら
の2作を読んだことがあり、なかなか面白かったので他の作品も読んでみようとは思っていたのですが、作品数が多くてどれにしようか悩んでいるうちに時が過ぎ、というパターンでした。
ある日紀伊国屋さんで、おそらくシリーズ新刊に合わせてだと思うのですが、サイン本が売られていたので、いいきっかけだと購入しました。
たいへん人気あるシリーズのようで、どんどん巻を重ねていますし、本屋さんでは平積展開されていることも多いですね。

まず、探偵役でシリーズタイトルにもなっている天久鷹央は、あめくたかお、と読みます。
博覧強記の天才女医と上に引用したあらすじにある通りの設定です。

Karte.01 泡
Karte.02 人魂の原料
Karte.03 不可視の胎児
Karte.04 オーダーメイドの毒薬
という4つの物語を収めた連作短編集です。

個人的には名探偵である天久鷹央のキャラクターが好きになれませんでしたが、こちらはシリーズを重ねるにつれて相棒である小鳥遊優との関係性が進展するにつれてこなれていくことでしょう。

一読、扱われている謎のあまりの初歩的な内容にびっくりしました。
何一つ意外ではなく、ミステリを読み慣れた人であれば、容易に真相(とまではいかなくても概要)にたどり着いてしまうことでしょう。
天才、と評される天久鷹央が出てくる必要はありません。
推理クイズを小説に仕立てたみたい、です。

そこでふと思ったのですが、この作品のレーベルは新潮文庫NeX。
表紙も高名なラノベイラスト画家であるいとうのいぢを起用しています。
としますと、ターゲットとなる読者は若い方、それも極めて若い方。
であれば、この作品はそもそもミステリの入門書たることを目指して書かれたのではないか、と思いました。

確かこのレーベルには乱歩の少年探偵団シリーズも収録されていたはず。
現代の青少年に向けて、現代の少年探偵団ともいうべきシリーズを立ち上げたのだとすると、その心意気やよし、ということではないでしょうか。
買った文庫の帯に「累計40万部突破」と書かれていて(購入したのは2016年9月です)、人気を博し、シリーズも順調のようです。
このシリーズを入り口に、豊穣たるミステリの世界に足を踏み入れる若い人が増えるのは嬉しいことですし、ちょっと応援したくなりましたね。



<蛇足>
消毒用の酒精綿、というセリフが出てきます。(103ページ)
病院らしい小道具ですが、あれ、酒精綿って言うんですね。知りませんでした。



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Bad Buddy EP10 [Bad Buddy [タイ・ドラマ]]

タイ・ドラマ「Bad Buddy」の感想で、今回はEP10。

EP9(感想ページはこちら)でなんとか友人たちとは和解できて安心したところで、パットの病室からプランが出てきたところでパットの家族と鉢合わせ。

うわーっというところですが、プランの友人(ウェイ)がパットの窮地を救ったのだ、という説明で難を逃れます。
パットの父は、妻に促されながらではありましたが、その後プランにお礼を言います。
このシーン、結構いいですね。

話変わって大学で、パットがプランに呼び出されて建築学部の校舎にいくと、プランの先輩(&プラン)が待ち構えていて、プランとの交際を認めてもらいたければ.......という試練が(笑)。みんなの前で大声で告白させられます。
こういうこっぱずかしいシーンもBLドラマにはつきものかもしれませんね。

二人は、両家の確執の原因を探り始めます。
その裏で、パットの妹パーの恋模様が描かれます。
お相手は、パットやプランの高校の同級生だったインク。こちらはガールズラブ(というのか?)ですね。
あーあ、プランの友人ウェイはやはり見事に玉砕ですね。

一緒に買い物していたところを、パットの両親に見られたパットとプラン。
パットはふたりが付き合っていることを告げ、親との本格的な対立がスタート。
プランも、母親に告げます。

でこのあと確執の真相が突き止められるのですが、これがちょっと......
プランの母とパットの父とが高校の同級生で、そのときに、という次第なのですが、うーん、これはどうでしょうね?
確かに一大事なんです。
ただ、どちらが悪いかがあまりにも明らかな事態で、悪い方がまず謝っていないのが問題だとはっきりしすぎていて(謝ったところで取り返しはつかないことではありますが)、こじれた経緯(たとえば、謝ったのにしつこく仕返しを繰り返したなど)が軽く扱われていてちょっと納得感がないですね。
ドラマでは非常に説得力があるかのように扱われていまして、違和感を強く感じました。
描かれていないものの、その後行き違い、思惑の違いが重なって両家で感情的にエスカレートしていったと理解するしかないですね。
ともあれ、この結果、プランとパットは絶望感に浸ってしまう。

この回、ナノンくんとオームくんの演技力炸裂でして、両家の不仲の原因が今一つでも、本当に引き込まれます。
プランと母親の親子喧嘩のシーンとか、あるいはパットと父親の対決のシーンとか、もう、二人の表情が、見ているこちらがつらくなるくらい。
大きな山場ですね。

ラストシーンは、夜の寮の屋上。
「もういやだ」と泣いてすがるプランに「ここから逃げ出そう」というパット。
とても感動するいいシーンです。

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ここで不安になったのですが、このドラマ、BL版「ロミオとジュリエット」という触れ込みで始まったのですよね。
まさか、「ロミオとジュリエット」みたいに悲恋で、二人が死んでしまったりしないでしょうね。
BLドラマでそういうエンディングはないと信じていますが、すごく心配です。

最後に、今回の Nong Nao Doll を。
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<2022.6.21追記>
感想のリストを作っておきます
Bad Buddy EP1
Bad Buddy EP2~4
Bad Buddy EP5
Bad Buddy EP6~8
Bad Buddy EP9
Bad Buddy EP10
Bad Buddy EP11
Bad Buddy EP12
Bad Buddy 全体を振り返って


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苦い祝宴 [海外の作家 ら行]

苦い祝宴 (創元推理文庫)

苦い祝宴 (創元推理文庫)

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2022/06/02
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
中華料理店で働く青年四人が、ある日突然揃って姿を消した。彼らが勤めていたのは、チャイナタウンの大物が経営する有名店。最近始められた組合活動に関して、店と対立があったらしいが、その程度のことで拉致されたり消されたりするはずもない。半ば強引に捜索の仕事を引き受けたリディアは、相次ぐ予想外の展開に翻弄される。〈リディア・チン&ビル・スミス〉シリーズ第五弾。


2021年10月に読んだ10冊目の本で、リディア・チン&ビル・スミス・シリーズ第5弾です。
中国系の若い女性リディアと中年白人男性ビルのコンビで、交代に語り手をつとめてきましたが、この「苦い祝宴」 (創元推理文庫)はリディアの番です。

中華街のレストランに端を発する騒動ですが、この手の物語の定番展開ながら、リディアは手を引けと脅されます。
関係者を心配しつつ捜査を続けるのですが、その先で
「誰か変な人は訪ねてきた?」
ピーターは鉛筆立てから箸を抜いて渡した。
「きみのほかに?」(95ページ)
なんてからかわれたりもします。
脅迫されても捜査を続ける言い訳としてリディアが言うのが
「責任を負ったのよ。縁ができてしまったのだから」(101ページ)
というセリフ。これはなかなか理解しにくい概念ですよね。
でも中国人には筋が通ったものと理解されてます。このあたり面白いですよね。

このリディアの不屈の精神というか、まあ、悪く言ってしまえば「わたしが、わたしが」精神こそが物語の駆動力ですよね。
かなり危なっかしいのですが、ちゃんと周りにサポートする人たちがいますしね。
探偵は卑しい街を行く、と言えども、一人で行くわけではないよ、というところでしょうか。

レストランの労使対立(?) のような出だしから、事件の様相が変化・展開していくという定石的な展開を見せますので物足りないといえば物足りないし、手堅いといえば手堅い。


このシリーズ、
「シャンハイ・ムーン」 (創元推理文庫)
のあと翻訳が途絶えていて心配していたのですが、先月(2022年5月)に待望の新刊「南の子供たち」 (創元推理文庫)が訳されましたね!
よかったよかった。
「苦い祝宴」のあとの作品群
「春を待つ谷間で」 (創元推理文庫)
「天を映す早瀬」 (創元推理文庫)
「冬そして夜」 (創元推理文庫)
「夜の試写会」 (創元推理文庫)
「シャンハイ・ムーン」 (創元推理文庫)
はすべて買ってあります!


<蛇足1>
『「イングリッシュブレックファストをポットでお願いできる?」わたしたち中国人がオレンジペコーと呼ぶこの紅茶は繊細さはないものの、色も味も濃く、気分がしゃきっとする。』(79ページ)
恥ずかしながら、紅茶の銘柄としてイングリッシュブレックファストとオレンジペコーはまったく別物だと思っていました。
調べると、オレンジペコーというのは銘柄ではなく、茶葉の等級を指すのですね。
イングリッシュブレックファストはブレンドティーで、結構好きです。
日本ではアールグレイが人気のようですが、ベルガモットの香りが強いフレーバーティーなので、紅茶らしい味わいという意味ではイングリッシュブレックファストの方が断然好みです。

<蛇足2>
「調理人への誉め言葉は暗に料理を批判していることになるというしきたりに従い、誰もシェフを誉めたりはしないが明らかに満足し、例外なくお代わりをして黙々と腹に詰め込み……」(197ページ)
こんなしきたりがあるのですね!


原題:A Bitter Feast
著者:S. J. Rozan
刊行:1998年
訳者:相良和美


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悪い夏 [日本の作家 さ行]


悪い夏

悪い夏

  • 作者: 染井 為人
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/09/29
  • メディア: 単行本

<カバー裏帯あらすじ>
26歳の守は地方都市の社会福祉事務所で、生活保護受給者(ケース)のもとを回るケースワーカーとして働いていた。曲者ぞろいのケースを相手に忙殺されていたその夏、守は同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースである22歳の女性に肉体関係を迫っていることを知る。真相を確かめるために守は女性のもとを訪ねるが、やがて脅迫事件は形を変え、社会のドン底で暮らす人々を巻き込んでいく。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出をもくろむ地方ヤクザ。負のスパイラルは加速し、ついには凄絶な悲劇へと突き進む――。
「いつか必ず、人生を取り返してやる」
生きづらい社会を克明に描く、迫真の犯罪小説。



第37回(2017年)横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。
積読にしている間に文庫本が出ています。


悪い夏 (角川文庫)

悪い夏 (角川文庫)

  • 作者: 染井 為人
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2020/09/24
  • メディア: 文庫



見事なまでに、ゲスな人間、クズしか出てこない通俗的犯罪小説。
読みやすいです。
「正義を掲げるというよりは、悪を叩き潰したい。この二つは同じようで微妙にちがう気がした。」(61ページ)
なんて、おやっと思わせてくれる表現もあり、筆力はお持ちのようでぐいぐい読めます。
ただ、いかんせん好みに合いません。
あまりにも救いがなさすぎる。
扱われている生活保護というテーマ自体が救いがないのだ、ということなのかもしれませんが......
ジメジメ、ジトジト、陰鬱な世界がお好きなかた、どうぞ。この作品は、あなたのためにあります。



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Bad Buddy EP9 [Bad Buddy [タイ・ドラマ]]

少し間が空きましたが、タイ・ドラマ「Bad Buddy」の感想です。
今回はEP9。

EP8(感想ページはこちら)の終わり、舞台裏でいちゃついているところをみんなに見られ、二人の関係が建築、工学両学部の仲間たちに知られてしまうという展開になりまして、それを振り返るところからはじまります。

しかし、パット演じるオームくん、いつの間にかいい身体になってますね。鍛えているのかな?

[Eng Sub] แค่เพื่อนครับเพื่อน BAD BUDDY SERIES _ EP.9 [1_4]_Moment.jpg


ただ、この暴露シーン、たまたまというわけではなく、プランの友人であるWai(ウェイ)が関与していたことが(視聴者には)わかる仕掛けになっています。

[Eng Sub] แค่เพื่อนครับเพื่อน BAD BUDDY SERIES _ EP.9 [1_4]_Moment(2).jpg

この人がウェイくんです。
いままで紹介していなかったですね。
演じているのは Jitaraphol Potiwihokという役者さん。ニックネームは Jimmy とのことです。
パットに常につっかかるという役どころのせいか、常に険のある表情をしています。
その点では、パットの妹パーに一目惚れする EP7 は貴重だったのかも。

EP9 はもっぱらこのウェイくん対策が中心となります。
不倶戴天の敵ともいえるパットとプランが付き合いだしたということの是非よりも、プランの親友だと自他ともに認める間柄なのにプランから告げてもらえなかったことがつらいと言うシーンがあります。(上に引用したショットのシーンです)

お決まりの運動シーン(この作品ではラグビー)を経て、ウェイの働いているバーでのシーンとなります。
この種のドラマではなかなか見ることのできない銃が登場します。
想像がついてしまうかも、ですが、パットが撃たれちゃうという大事件。
そしてパットにかけられた銃保持という嫌疑がウェイくんのおかげで晴れるという、これまた絵にかいたような展開で、なんとなく和解します。
でもなぁ、いつまでも怒っていられないとはいえ、プランと仲を埋めていったということなく、うやむや感ありますね(笑)。これでいいのか?

一方のパットの工学部の方は、友人たちによる嫌がらせが一瞬あるもののそれには裏があり、大した波乱ありません。
そうそう、これも言っていなかったですが、パットの友人のうちの一人コーンを演じているのは、「’Cause You're My Boy」(感想ページはこちら)で主役をつとめ、そのほかにもいろんな作品に出ているドレイクくんです。

ということで、EP9 を通して、プランサイド、パットサイド両方の友人たちと和解が進むという展開です。
そしてエンディング、パットの病室からプランが出てきたところに、パットの家族がやってきて対面して終了です。

いよいよ家族との対決でしょうか?
残りのエピソードも少なくなってきているので注目ですね。

これまでのところ、まずまず楽しく観てきていますし、ナノンくん、オームくんはじめとする演じている役者さんたちの演技もいいです。
ただ、ちょっと脚本がいい加減かな、と思えますね。安易。
ちょっと演技力がもったいない感じがしています。



<2022.6.21追記>
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Bad Buddy EP1
Bad Buddy EP2~4
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Bad Buddy EP9
Bad Buddy EP10
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Bad Buddy 全体を振り返って



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殺人者と恐喝者 [海外の作家 カーター・ディクスン]

殺人者と恐喝者 (創元推理文庫)

殺人者と恐喝者 (創元推理文庫)

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2014/01/30
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
余の出生は一八七一年二月六日、サセックス州――ヘンリ・メリヴェール卿の口述が始まった。心打たれる瞬間である。しかしその折も折、変事が突発した近傍のフェイン邸へ出馬を要請する電話が入った。家の主人が刺されて亡くなり、手を下した人間は判っているが状況は不可能を極めているという斗柄もない事件である。秘書を従え捜査の合間も口述を進めるH・Mの推理は如何に。


2021年10月に読んだ8冊目の本です。
この作品、原書房から森英俊訳で出ていた単行本「殺人者と恐喝者」 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)で読んでいます。新訳なって再読です。

H・M卿の自伝の口述筆記とかいうおふざけ(失礼)で度肝抜かれますが、そんなの売れるんですかね(これまた失礼)?
筆記者であるフィリップ・コートニーが途中で、「誹謗や醜聞、それに悪趣味な箇所を除くと、出版できそうなのは全体のおよそ五分の一」(178ページ)なんて考えてしまうくらいですからね。
(まあ、H・M卿ご自身によって見事に脚色された自伝を読まずとも、ディクスン・カーのおかげでかなりいろいろと楽しませてもらっていますが)

さて、ミステリとしては、実は以前読んだ時、あまりいい印象を抱いていませんでした。

本物とすり替えられたゴムの短剣により、催眠術の実験中に人が殺されてしまうが、すり替えるチャンスのあったものがいない、という事件を扱っているのですが、このトリックに使われる小道具があまりにも....というものだったからです。
いや、これはもうバカミスの領域ですよ。
こういうのでも作品に仕立ててしまうカー(カーター・ディクスン)はすごいのですが、さすがにこれはちょっとねぇ、と。

今回再読してみて、このトリックには相変わらずずっこけてしまうことを確認しましたが(笑)、この作品はこれによりかかった作品ではなく、ちゃんと読みどころを押さえられていなかったことに気づきました。

カーは不可能犯罪に強い作家ですが、それと同時に犯人の隠し方が非常にうまい作家でして、この作品でもその手腕は遺憾なく発揮されています。そこがポイント!
いろんな隠し方をカーは編み出してきているのですが、この「殺人者と恐喝者」 ではクリスティを彷彿とさせると言ったら両方のファンから叱られるかもしれません。でも、本当にクリスティを連想したのです。
破壊的なトリックに気を取られすぎて、この勘所に反応しなかったとは、ミステリ読みとしてまだまだ未熟だなと反省しました。

それにしてもマスターズ警部は、
「卿が首を突っ込んだ事件に限っては、私はローマ法王だろうがカンタベリー大司教だろうが、誰ひとり除外するつもりはありません。この人物が犯人であるはずはないと考えると、いつだってそいつが犯人だった、となるんですからな。」(194ページ)
なんてセリフが出てくるなんて、かなりこなれてきましたね。



<蛇足1>
引用したカバー裏あらすじに出てくる「斗柄もない」、初見でした。
調べてみると、斗柄でない、と使うこともあるようですね。
軽率なこと。途方もないこと。のようです。





原題:Seeing is Believing
著者:Carter Dickson
刊行:1941年
訳者:高沢治



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